レコードブームの未来は?「再発ダメ」初回盤しか高価買取がつかないワケ
カセットはこの先イケる?
――カセットはどうですか?
小椋:中目黒にカセット専門店があるぐらい人気があります。カセットは聴きすぎると音が伸びちゃってテープが切れる可能性があるんですが、値段が上がってきてますね。レコードも特有のデザインが良くて、インテリア的な側面もありますが、カセットもモノとしてキャッチーですよね。
――モノとしてキャッチー! そういう目で見ているんですね。
小椋:モノフェチの人は「オリジナルじゃないと」って人は多いんですよ。「再発だったら偽物じゃない」となる。レコードを聞かないで飾ってるだけという人も多いですから。帯や歌詞カードなどの付属品も付いてて、盤もきれいじゃないと値段はつきません。
山下達郎はベルリンのクラブでかかっていた
――小椋さんはシティポップのヨーロッパ人気をどう見ていますか?
小椋:そうですね、もともとロンドン、ベルリンでバンド活動していたのですが、細野晴臣さんはイギリスの伝説のクラブ「プラスティック・ピープル」の最後のパーティにかかったりして、昔から人気でした。
山下達郎さんの『FOR YOU』(1982年のスタジオアルバム)はベルリンのクラブのラウンジみたいなとこで、2018~2019年ごろかかっていて、ああ本当に流行ってるんだなあと思った覚えがあります。