社会に失望、現状にイライラ…悩みに「苦しまない方法」を身につけるコツ
新しい未来へ一歩を踏み出すには?
そして、「あるもの」に感謝することをするべきだそうだ。
「世の中は絶えず移り変わっていきます。目の前にある物も、人間関係も変わらないものはありません。そして今まで当たり前にできていたことが急に制限されることもあります。しかし、未来のことを考えて不安になるくらいなら、今そばにいてくれる人や目の前にある物を当たり前にあるものだと思わず、改めて感謝してみましょう。
すると、いざ変化を求められたとき、『やれることはやってきた』という気持ちで過去に執着せずに、新しい未来へ一歩を踏み出す勇気になります」
自分の仕事は誰かを笑顔にしているか
最後に、「役に立っている実感を持ってほしい」と井上氏は力説する。
「行動を制限されると、時代や社会に取り残された感覚になって、しんどい思いをすることがありますね。そのようなときには、自分が誰かの役に立っている感覚を大切にしてください。自分の仕事が、誰を笑顔にしているのか改めて考えてみるのもいいですね。
『ありがとう』と言われて嫌な人はいません。コンビニやスーパーの店員さんに伝えるだけでも、その人のためになっているのです。また、ボランティアや献血は、直接的に誰かの役に立っていると感じやすいのでおすすめですよ」
世間では、ウィズコロナからアフターコロナへと移行する兆しが見え始めている。次に来る変化が訪れた際には、今回紹介された内容をヒントに、よりレベルアップした対応をしたいものだ。
<取材・文/一ノ瀬聡子>
【井上智介】
産業医・精神科医。島根大学卒業。精神科医としてはうつ病、適応障害などの疾患の治療を行う傍ら、産業医としては、人間関係のトラブル等に苦しむ従業員にカウンセリング要素を取り入れた対話重視の精神的なケアを行う。さらにSNSや講演、書籍で「ラフな人生をめざすこと」を発信している
「新生活モヤモヤと思いきや?白書」
調査名:全国1万人のもやもや意識実態調査
調査手法:インターネットでのアンケート調査
対象者:18歳~69歳の男女10,000人
実施期間:2022年4月8日~2022年4月11日
調査委託先:株式会社one