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「仕事を3年は続けろ」は本当?退職時の理由にしていいこと、NGなこと

学び

辞めたほうがいいかもしれない理由3選

退職

 ここまで、どちらかというと安易に仕事を辞めないほうがいいということを書いてきましたが、「何が何でも辞めてはダメだ」と言いたいのではありません。「辞めたほうがいい」会社があることもまた事実です。

 ですから、ここからはむしろ辞めたとしてもやむを得ないと言えるような理由についてみていきましょう。

① 法令違反
 これは当然のことですが、しっかりと明言しておいた方がいいと思うので挙げました。法令違反が常態化している職場環境だったり、業務において法令を破ることを強要されたりする場合はできるだけ早急に退職することをおすすめします。しかし、皆がみんな法律のプロというわけではないと思います。ですから、思い込みの可能性も考え、法テラスなどを利用して弁護士に一度相談してみることをおすすめします。

② ハラスメントを受け続け、相談しても改善されない
 近年、ハラスメントに対する社会的意識はどんどん高まりつつあります。国もガイドラインの策定や法整備など、具体的な対策を進めています。しかし、それは裏を返せば、対策を急がなければならないほど、労働環境にはパワーハラスメントやセクシャルハラスメントが横行してきたということでしょう。

 もし皆さんがハラスメント被害に遭い、改善もされない場合は、会社を辞めることを検討してもかまわないと思います。しかし、辞める前に、必ずハラスメント被害について会社か(企業はパワハラ相談窓口の設置を義務付けられています)第三者に相談するようにしましょう。もちろん相談したからといって、ハラスメントがすぐになくなり、問題が完全に解決する、なんてことはないかもしれません。

「やれることはやった」という状態を作る

 しかし、ハラスメントに対して被害者である自分も「打てる手は打った」という事実を作ることは、会社を辞めて転職するうえでも非常に大切になります。

 なぜなら、面接で「パワハラがひどくて辞めた」ということをどれほど具体的に語ったとしても、企業にとってはそれを確かめる術も少なく、結局は一方の話でしかないと受け取られかねないからです。実際に被害を受けているのに疑われるなんて納得のいかないところもあるかもしれません。しかし、たとえ被害者だったとしても、問題解決のために「やれることはやった」という状態を作っておいて損はないはずです。

③ 体調や精神的に悪い影響が出ている
 前述の法令違反(違法な長時間労働も、もちろん含みます)やハラスメントだけでなく、なんらかの原因によって体調やメンタルが崩れてしまっている場合は、会社を辞めることも選択肢に入れておきましょう。人間というのは、心や体が弱っているときには正常な判断ができないものです。

 弱っているにもかかわらず、「会社にちゃんと行かないと」と思い込んでどんどん自分を追い詰めてしまうというケースも少なくありません。たしかに既往歴は転職活動でマイナスに働くこともありますが、「命あっての物種」という言葉もあります。少しでも不調を感じた場合は、「大丈夫だ」と自分に言い聞かせるのではなく、心療内科など医師に診てもらうように心がけましょう。

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