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あなたの「幸せ」を構成する5つの要素。ネガティブな感情を持つのは自然

学び

ネガティブな感情を持つのは自然

後を付ける人

 このようにPERMAの5要素をできるだけたくさん発見・認識することが大切ですが、そのときに自分の「強み」を活かそうと意識することが重要になるのです。人は欠点や短所を指摘されて無理に改善に努めるより、強みや長所に気づいて自ら能力を発揮しているほうが、絶対に気持ちのいいものです。ドラッカーも指摘しているように、自分の強みを知り、それを発揮することが大切です

 ポジティブ心理学は、「ネガティブな感情」を持つことを否定しているわけではありません。「ネガティブな感情」はむしろ私たちが持つ自然なものであり、いかにそれを正しく認識してコントロールするかが大切だとしています。

仕事上の小さな幸福も喜びたい

 ネガティブな感情は、「これでうまくいくか」「大丈夫か」という予防的心配りであり、ことがうまく進んでいない場合の「これはまずい。対応が必要」という警鐘でもあります。ネガティブな感情を持つのは自然であり、それを否定せずに、その感情が何を警告しているのかを読み取って対応しないといけません。

 つまり、ポジティブとネガティブの感情をコントロールできれば、それでいいということです。個々がこういう状態にあると強い組織にできます。ネガティブな感情のコントロールは、逆境を乗りきり、素早く立ち直る能力であり、「レジリエンス(Resilience =復元力)」といわれています。

 以上のように先人もどのように幸福に生きるか、どうすれば幸福を感じることができるかをずっと考えてきたのです。私たちもどうせ長く働くのですから、気がつきにくい仕事上の小さな幸福も喜びたいと思います。

<TEXT/古川裕倫 企業風土改革コンサルタント>

一般社団法人彩志義塾代表理事のほか複数企業の社外取締役を務める。企業風土改革コンサルタント。「世田谷ビジネス塾」、「女性社員 のための立志塾」主宰。著書に多数

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