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<漫画>“心が傷つかなくなるシール”を貼った女性に起きた変化…CM撮影の苦労も

暮らし

 決して親には見せられない男子校での日常や、特殊な世界の個性ある人物が次々と登場する広告業界などをテーマに、人間味あふれるキャラクターを魅力的に描き出す漫画家のコンテくん@conte_kun)。CMプランナーという本業のかたわらで、人間の面白さをとことんまで描き尽くす、これらのエッセイ漫画が今、SNSで大きな反響を得ている。

コンテくん

コンテくん

 今回、そんなコンテくんにリモート取材をお願いし、創作秘話や二足のわらじで活動を展開するその理由について話を聞いた。インタビューと共に、2021年に公開されて反響を呼んだ読み切り作『ハリボテちゃん』も紹介する。CM業界で忙しく働く女性が、“心が傷つかなくなるシール”を貼って徐々に変わっていく様子を描いた本作、ぜひ最後まで目を通していただきたい。

【マンガ】⇒『ハリボテちゃん』を読む

気付けば、CMプランナーの道に

──コンテくんのキャリアのスタートは、CM業界ですよね。もともと、クリエイティブの仕事に関心があったのですか?

コンテくん:そうですね。Mr.Childrenのアルバム『HOME』っていうジャケットに惹かれたのが最初です。アートディレクターの森本千絵さんが担当された、家系図をモチーフにしたデザインを見て、「こんな仕事をしてみたいな」って漠然と思うようになりました。

──それがきっかけであれば、そのままデザイナーの道に進むように思うのですが……?

コンテくん:僕もその想いで広告業界を中心に就職活動していたのですが、途中でビジュアル系の仕事は美術大学出ていないと難しいことに気づきまして……(笑)。それで企画系の職で探していたら、いまの会社でCMプランナーの仕事をすることになったんです。

CMの現場は時間に余裕がなくて苦労した

ハリボテちゃん

『ハリボテちゃん』より、以下同じ

──では、はからずもCMプランナーの世界に飛び込んだのですね。志望していた仕事とのギャップに悩んだりしませんでしたか?

コンテくん:仕事自体が楽しかったのでそんなに辛い記憶はないですね。でも、入社してすぐ、絵コンテを描けないと仕事にならないって気付いたんですよ。入社当社は「味わいがある」っていうテイストだったり、めちゃくちゃ凝った感じの絵などで試行錯誤をしていました。何よりCMの現場は時間に余裕がなくて……。だから、1カットをパパっと描かないといけないので、それができるようになるまでは苦労しましたね。

──余計なものを省くという意味では、漫画の絵と共通している部分はないですか?

コンテくん:それは、あります。最低限、伝わるところまで要素を減らしていく作業が、今の絵柄のベースになっているように思います。シンプルなイラストのような感じですかね。

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