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閉店相次ぐTSUTAYAと、堅調なゲオ。逆風のレンタル業界で差がついたワケ

ビジネス

同じ蔦屋書店でもエリアで格差が…

蔦屋書店

銀座 蔦屋書店 ©slyellow

 確かにCCCが手がける代官山・六本木・梅田(大阪)の蔦屋書店は連日客で賑わっていますが、トップカルチャーが運営する郊外型の店舗は不調なようです。カフェが併設されている分、通常の書店とは差別化されているとはいえ、そもそもブックカフェの需要はそこまで大きくなく、都市部の店舗しか採算が難しいのかもしれません。

 トップカルチャーは2023/10期までにレンタル事業から撤退し、店舗内にコワーキングスペース「SHARE LOUNGE」を併設したうえで書籍販売の利益改善を狙うとしています。他のフランチャイジーを含め、CCCに加盟する全FC店舗でも脱レンタル化は加速していくことでしょう。

 ちなみにCCCもVOD事業として「TSUTAYA TV」を運営していましたが、あまり普及せず、2022年6月にはNTTドコモの「dTV」に吸収されることになっています

リユースは好調、ブックカフェは限界か…

 レンタル市場の縮小が続くなか、ゲオはリユース事業で、CCCはブックカフェ事業で再起を図ろうとしていることがわかりました

「メルカリ」が好調なように消費者の間でも商品の再利用は定着しており、ゲオのリユース事業は今後も好調が続くと見られます。

 一方でブックカフェは限界がありそうです。都市部のお洒落な街にある店舗は採算が取れるかもしれませんが、全国のTSUTAYAをレンタルなしの蔦屋書店に変えたとしても一部店舗は閉店を余儀なくされるでしょう。事業は存続するものの、ある程度は規模を縮小することになりそうです。

<TEXT/経済ライター 山口伸 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

化学メーカーの研究開発職/ライター。本業は理系だが趣味で経済関係の本や決算書を読み漁り、副業でお金関連のライターをしている。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー

Twitter:@shin_yamaguchi_

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