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「あさイチ」でも話題。創造力が育つ遊びスペースをつくった孫泰蔵氏の狙い

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VIVISTOP

子供が作っているというジオラマ

「これは中学生のメンバーが作っているジオラマです。本来、うちではジオラマを作る材料は用意してなかったのですが、彼が『家で作りたいけど、大きいものは作れないし、できるだけ本格的にジオラマにチャレンジしたい』と言って、さまざまなジオラマの資料を自力で調べて、製作に必要な材料や、世界観の構想などの計画を作り、私たちにプレゼンテーションしてくれました。そこからこの活動はスタートしています。中学生で忙しいのもあってなかなかこちらには来られずに、もう半年くらいかかってるんですけど(笑)」

「VIVISTOP」は、子供たちと一緒に活動する壮大な実験場

「VIVISTOP」の子供たちは、会費や受講費の類に縛られず、自由に活動してます。どんな狙いがあってこの活動を行っているんでしょうか? 改めて、VIVITA株式会社の穴山信一さんにお話を伺いました。

VIVISTOP

インタビューに応える穴山さん

「私は、『VIVISTOP』での活動は、教育サービスだと思っていません。子供も大人も、面白いと思ったことに、とことんチャレンジできる場所だと思っています。なので、ここの子供たちは自分のやりたいことに真剣に取り組みます。

 こちらから教えることもないですし、何かしらの技術を習得させる必要もありません。知識も技術も、活動している子供たち自身が勝手に学び、勝手に身に着けていく。そんなところです。

 もちろんたくさん失敗もするだろうし、途中で違うことを始めてしまって最後まで完結しないこともあります。そこでなんの『気づき』を得るのか、それも子供たち自身が決めていきます。そこが塾や学校とは大きく違う場所なのかなと思っています」

 なるほど。あくまで活動する子供たちの主体性を大事に考えられてのこの形なのですね。とはいえ、マネタイズの方法が気になります。

VIVISTOP

作業をしている子供たち

「もちろん、ずっとこのままの形で、この場所だけで活動していきたいというわけではありません。今はまだ、このVIVISTOP KASHIWANOHAで私たちもいろんなチャレンジをしながら子供たちとの向き合い方を探している段階だと思っています。今後は、ここで得たノウハウや技術を蓄積しながら、世界中にVIVISTOPのような場所を増やしていくことも考えていきます。

 それは、VIVISTOP KASHIWANOHAのコピーをフランチャイズのように展開するという話ではなく、それぞれの場所でVIVITAに共感して活動をしていきたい人材と協力し、その地域特有のVIVISTOPを一緒に作っていくという形を考えています」

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