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「話し方」がうまくても、人を引きつけられない決定的な理由

学び

「情報の整理力」も磨いておこう

思考

 仮に、私が「仕事で成果を出せる点」が本書の訴求ポイントだと思っていても、相手は②の「頭がごちゃごちゃする悩みを解消したい」と思っていたら、優先順位はココが一番で中心軸になります。ちなみに、①の「複雑化している時代」は単に前提や背景を語っているだけなのでノイズとしていったん捨てます。

 このような3ステップをたどると、書籍の売りが明確になります。

(例)「たった1500円で、あなたの頭がごちゃごちゃする悩みが解消される本です!」

 このように3ステップで整理することで、中心軸を設定し、シンプルに情報をアウトプットできる伝え方上手に生まれ変わります。ここまで、話し方より事前の整理が大事、整理の型をもっておくこと、話の中心軸を設定しましょうというお話をしてきました。

 つまり、話し方がうまくても人を引きつけられない決定的な理由とは「情報の整理力」にあったわけです。会話上手になるためには、話し方に加え、「情報の整理力」も磨いておきたいものです

<TEXT/人材育成トレーナー 鈴木進介>

コンサルタント。1974年生まれ。株式会社コンパス代表取締役。現在は「思考の整理術」を使った独自の手法で人材育成トレーナーおよびコンサルタントとして活動中。大学卒業後、IT系企業や商社を経て25歳で起業。著書に『本当に大切なことに集中するための頭の“よはく”のつくり方』(日本実業出版社)など多数
HP:鈴木進介公式サイト

ノイズに振り回されない情報活用力

ノイズに振り回されない情報活用力

「自分に必要な情報の効率的で精度の高い集め方(インプット)」から、「集めた情報の整理」、「情報を使いこなすための方法(アウトプット)」までを解説した、情報の本質を見極め、仕事の成果につなげていくために必要なスキルが身につく1冊

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