1回で50万円稼げる職業「Zoomイベント司会」。必要なスキルを第一人者に聞く
テクノロジーの進化は目覚ましく、人間のさまざまな仕事がAIやロボットに代替されると言われている。一方で、新たな仕事が続々と生まれていることはあまり知られていない。あたらしい仕事に奮闘する人々から将来を生きるヒントを探ってみよう。今回は、コロナ禍をきっかけに生まれた新しい職業に密着した。
コロナ禍をきっかけに生まれた新しい職業
Zoomなどで行う飲み会の司会や研修の進行役を指す“オンラインファシリテーター”。
馴染みのない言葉だが、それもそのはず。昨年、コロナ禍をきっかけに、株式会社ニット広報の小澤美佳氏が名乗り始めた造語なのだ。
「結婚式や忘年会など、あらゆるリアルイベントが開けなくなりました。もともと、私の所属する株式会社ニットはオンライン事業を展開していて、仕事のやりとりや飲み会など、社内コミュニケーションはすべてオンライン。このノウハウを必要としている人がたくさんいるのでは、と思い立ちました」
オフラインとは違う司会進行スキル
対面で行われてきたイベントと、オンラインで行うイベントで必要とされる司会進行スキルは、まったく異なるというから驚きだ。
「リアルな場であれば、たとえ忘年会で社長が10分間つまらない話をしても、各自小声で会話したり、食事を楽しむことができました。しかし、“1人しか話せない”という特性を持つオンラインでは、画面オフやミュートを多用するので、参加者が“ただ聞くだけ”という時間は、どんなイベントでも15分が限界です。これまで当たり前だったコンテンツも、見直しと工夫が必要なため、当日の進行だけでなく、企画段階からオンラインに適した内容を、依頼主のITリテラシーに合わせて練ります」
オンラインイベント成功の秘訣は、オンラインに即したコンテンツとファシリテーターのテンションの高さだという。
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