マツダが進める「自動運転」技術。7年もかかった開発の苦労を聞く
内因性事故のうち90%を占めるのは?
「内因性事故のうち90%を占める4大疾患(てんかんや脳疾患、心疾患、低血糖が難異性)では、必ず脳機能の低下が起きます(※自動車技術会研究論文より引用)。そのため、脳機能の低下が起きたときにはどのような症状が出るのか、表情や姿勢崩れなどについてさまざまなデータを大学の医学部や医学部に来られる患者さんにたくさん取らせていただきました」
マツダでは、ドライバーが前方の監視を続けたうえで車速を維持する運転支援は「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」「クルージング&トラフィック・サポート」としてすでに商品化されている。今回開発されたCO-PILOTと組み合わせ、乗っているだけで目的地に辿り着くような車の開発も目前のように感じる。
ハンズオフ製品を予定していない理由
しかし、マツダではハンズオフ製品を予定していないとの報道が飛び交った。
「マツダの安全へのこだわりには理由があります。私たちブランドの核は『走る歓び』です。人が自ら運転することで元気になり、元気になることによって、さまざまな人といい関係やいい生活を営み、人生を輝かせていただきたいという思いがあるのです。
先ほど高齢化社会の話が出ましたが、運転を止めてしまうと要介護認定のリスクが2倍ほどになるという研究結果のほか、運転を継続していると認知症になるリスクを37%軽減できるなどの追跡調査結果が出ています。これは、10年ほどかけて何千人もの方々を筑波大学や国立長寿医療研究センターの方が追跡調査された結果です」