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マツダが進める「自動運転」技術。7年もかかった開発の苦労を聞く

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7年もかかった開発の費用や苦労

マツダ

ドライバーの異常を検知し、安全な場所に退避するCO-PILOT CONCEPT技術搭載試作車

 日本はこのときすでに高齢化社会のトップランナーといわれており、高齢化が進めば体調急変による事故が起こるだろうと、予測されていた時代だったという。

「関越の高速道路でバス運転手の方が急に体調を崩して側壁に衝突し、7名の方が亡くなられたという事故が社会問題として取り沙汰されました。事故によってドライバー1人に何か起こるというよりも、車が暴走することによって、同乗者や周りの人を巻き込んだ重大事故が少しずつ皆さんの目に留まるようになった時期でもあります。

 そういうことが起こらないようにするために私たちの技術開発で何ができるか考えたことが、最初のキッカケです」

7年もかかった開発の費用や苦労

 約7年もの年数をかけて開発されたCO-PILOT。開発費については、開発に携わった社員の給料などもあり簡単には算出できないとのことだったが、かなりの金額になるとのこと。費用も相当なものだが、CO-PILOT機能を発動するトリガーでもあるドライバー状態検知の精度を上げる開発にも「相当な労力と年数がかけられている」と言う。

「高速道路だけでなく一般道路でも活用でき、運転支援装置が働いていなくてもトリガーを発動させることによって安全を守るシステム、CO-PILOTが見守っているからこそ、できる安全を追求しました。したがって、ドライバーの状態を検知するという技術の精度を高めることがいちばん難しく、いちばん時間をかけています。

 並行的に安全な場所を検知して車を動かし、止めるといった難しい技術開発もおこないながら、ドライバーの状態を検知するという技術を7年間ずっと磨いてきました

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