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2022年の株価は“岸田リスク“に注視!「コロナバブルは終わり」の声も

コラム

日本株は「岸田リスク」に注視!

岸田首相

写真/産経新聞社

 日本株がさえないのは「岸田リスク」もある。金融所得課税、自社株買い規制に言及するなど、「岸田総理は相場にフレンドリーではない」と深野氏は話す。

「成長と分配の好循環を謳う岸田政権だが、成長より分配を重視しているように見える。個人投資家が危惧すべきは、7月に行われる参議院選挙です。仮に与党が勝てば、解散がない限り3年間フリーハンドで政策を打てるため、金融所得課税の強化を実施するかもしれない。

 新聞の首相動静で、財務省関係者と会う機会が増えれば、黄信号。また、4月に予定されている東証の再編では、ボラティリティ(価格変動)が大きくなるので、中長期投資をしている人は、その近辺で大きく動くのは避けたほうが無難でしょう」

 生活苦の人が急増している中、富裕層から徴収して分配する政策は、短期的には「岸田リスク」として株価押し下げ要因になるのが、市場の恐ろしいところだ。

2022年は胆力の試される年に

 厳しい状況となりそうな2022年。深野氏は個人投資家へこうアドバイスを送る。

「胆力が試される1年。コロナ禍の右肩上がりの相場から、大きな調整が入る。そして金利が上がれば、ボディブローのように響く。現金ポジションを高めるなど、リスク管理を徹底してください。『休むも相場』の格言通り、相場から距離を置くのもひとつの手。

 そんななか、経済正常化によって金融・自動車・不動産セクターは恩恵を受けるでしょう。旅行関連は、まだ私は懐疑的に見ている。少しでも感染者数が増えれば、飲食や旅行業界をスケープゴートにする政府の姿勢が変わらない限り、不安定です。それにしても、2022年の暗い予想はすべて外れてほしいですね」

 基本に立ち返り、2022年を乗り切りたい。

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