日本のネットショップ、大半は全く売れてない。ECの成長をはばむ“おじさん経営者”の壁
購入者目線では「安心感」に違い
購入者目線での違いにはどのようなものがあるのだろうか。
「Amazonや楽天のほうが、知名度が高く安心感がありますよね。反対に自社ECサイトを利用する際、好きなブランドの実店舗に行ったときのような買い物ができます。ただ他ブランドの商品と比較しづらい点がありますね。でも一度売れたらユニクロみたいに何十億も稼げることもありますよ」
近年、大手モールの取り締まりが強化されたとはいえ、高額転売や悪質な業者と購入者間のトラブルは後を絶たない。「定価より高い」「写真と違う」という口コミを見かけることも多い。ユーザーがそういった業者からものを買わないためのアドバイスを聞いた。
「まずは正規金額を知り、口コミなどの“実績”を見ることです。画像や説明文が不十分だったり、正規金額よりも大幅にブレがあったりした場合は、正規品ではない場合や転売などがほとんどです。その商品だけでなく、販売元の口コミなども参考にしてください」
自社サイトで買い物する上で心配なのは個人情報の入力だろう。気軽に入力できるからこそ落とし穴がある。「明らかに安すぎる商品を販売しているサイトや、カード決済しか選択できないときは購入しないほうがよいです。銀行振込やそのほかの決済方法も充実していて、店舗も実在するショップがよいでしょう」と今泉氏は語る。EC市場の今後の成長に注目だ。
<取材・文/大川藍>