つくばと京都「東西の電気街」が相次いで消滅。“つくば消滅”には3つの要因が
残る電気街の未来やいかに?
また、アジア有数の電気街として名を馳せた「東京・秋葉原」や「大阪・日本橋」も、2000年代に入るとサブカル店舗が増え、そして2010年代に入ると外国人観光客をターゲットとした店舗が増えたものの、2020年以降はコロナ禍のなか空き店舗が急増しており、常にその姿を変貌させている。
もちろん、その「変貌」は外国人観光客の増加やコロナのみならず「ネットショップとの競争激化」や「超大型店への一極集中」など、さまざまな複合的要因が背景にあることは言うまでもない。
かつて栄華を極めた「つくば電気街」も、そして「京都・寺町電気街」も時代の波に抗うことはできず、儚くも消えることとなった。果たして、国内に残る電気街たちはコロナ禍後にさらなる進化を遂げ、再び賑わう「電気街」へと戻ることができるのであろうか。
<取材・文・撮影/藤井瑞起・若杉優貴(都市商業研究所)>
参考:
河野重年(1997年)「家電流通最前線レポートー5-秋葉原を圧倒する『つくば電気街』の台頭」激流22(5)
第一家庭電器創立30周年記念推進委員会 編(1989年)「第一家庭電器30周年史」第一家庭電器
東洋経済新報社 編(各年)「大規模小売店舗総覧」東洋経済新報社
日本経済新聞、茨城新聞、電波新聞