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会社の同期との競争で悩んだら「バルス」せずに「ラピュタ力」を磨こう!<常見陽平>

学び

 同僚よりも一歩リードしたいけど、会社の奴隷にはなりたくない! そんな若手サラリーマンに、自称「若き老害」にして働き方評論家・常見陽平氏が、会社で“ほどほど”にうまくやっていく方法を伝授。第2回は、同期との付き合い方に迷っている人へのアドバイスを贈る。

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 この連載の担当の赤地さんから「前回のMr.Children課長、ばかウケでした。今回は会社の同期との付き合い方について書いてください」という依頼がきた。

同期 会社

※画像はイメージです(以下同じ)

 そうか、「同期」の件で悩んでいる人がいるのか。

 よく聞くと、会社の同期は2人なのだが、広い意味での出版業界同期的なつながりが100人くらいいるそうだ。なかにはヒット企画の仕掛け人もいたりする。そりゃ、私なんかの担当をしていたら、人生悩むよなと同情したりもした。

 一方、「ああ、この人は決定的に、センスが足りない。そりゃ、同期との競争に悩むわ」とも実感した。私に「同期」のことを相談するのは愚問中の愚問、愚の骨頂である。

 というのも、私は新卒で入った会社、株式会社リクルート(現在は持株会社化・分社化)の同期の中でもっとも浮いている人材だったからだ。

 言ってみれば『天空の城ラピュタ』だったからだ。会社も仕事も嫌いでしょうがなく、毎日「バルス」と滅びの呪文を唱えていたのだ。こんな私に同期の質問をする時点で赤地さんはどうかしている。

20代よ、同期のことで悩むのも当然だ

『天空の城ラピュタ』(販売元:ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント)

 もっとも、20代の会社員が同期のことで悩むという気持ちはわかる。大手企業で新卒採用を担当していた頃、毎年、内定者や若手社員からは同期に関する悩み相談がきていた。

 内定者懇親会や内定式で同期と出会ったあとに、「スゴイ人ばかりでやっていけるかどうか不安」というような、「コンプレックス感じた系」「私ついていけるのかな系」から、「バカすぎ、チャラすぎで本当に入社するべきか悩みました」みたいな「こいつらと一緒になりたくない系」まで、まあ色んな相談があった。

 内定者同士の喧嘩や恋愛話まで、さまざまな人間模様もある。

 ただ、悩み相談が深刻になるのは、入社後であり、本配属後だ。仲のよい同期が希望通りの配属を勝ち取ったのに、自分は第三希望にも外れたみたいな相談がやってくる。中には、同じフロアに希望の部署があり、そこで働く同期の様子を見て朝から泣き崩れた新人もいた。

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