賃貸の更新料、できれば払いたくない…回避できるかをプロに聞いた
2年ごとの賃貸契約の更新で請求される「更新料」。忘れた頃にやって来る支払いはあらかじめお金を準備できていないと手痛い出費となります。住んでる部屋の家賃を毎月払うのは分かりますが、更新料の支払いについては不可解と感じている人もいるのではないでしょうか。
そこで更新料についての疑問を不動産団体「全国宅地建物取引ツイッタラー協会」(全宅ツイ)に聞いてみました。
そもそも更新料とは
都内で賃貸の仲介・管理をするヘタレ社長(@hetare808ceo)はこう語ります。
「私が新人の頃の研修では、『相場より安めの賃料で部屋を貸している貸主へ謝礼的な意味合で賃料の1か月分を更新料として払う』のだと教えてもらいました。もっと昔は『長く住ませていただきありがとうございます』という礼金的なものだったと聞いてます」
戦後の住宅事情が悪い時代であればまだしも、空室が溢れ礼金ゼロの物件も多数ある令和の時代に「住ませてくれてありがとう」でお金を払うのは時代錯誤な感じもしますが――。
「昔からの商慣習ではありますが、現代においては家賃は値上げしづらい一方で、人件費や部材費が値上がりしているので、払った更新料は清掃や修繕といった維持管理に間接的に回っているとご理解いただければ」(ヘタレ社長、以下同)
と理解を求めます。
更新料は濡れ手に粟(アワ)の臨時収入?
支払った更新料は大家と不動産会社とで折半されるのが通例です。「書類1枚作って数万円」はやはり不動産会社にとって美味しい収入と言えるのでは?
「更新に際して書類の発行や郵送といった事務作業が発生しますが『それだけで折半は強欲』と感じるオーナーさんもいるかもしれません。ですが、管理会社は日頃ヘビーなクレーム対応に疲弊しているのでその労いだと思ってほしいです」
賃貸管理の現場では日頃の管理料だけでは割に合わない業務が多いとこぼします。ちなみに、契約更新にかこつけて別名目で手数料をとる管理会社もあるとのことで、「『更新事務手数料』や『書類作成代』を別で徴収する管理会社には、費用部分に関して交渉するのは良いかもしれません」と交渉の余地があるとアドバイスします。