bizSPA!

予算0円で高収益も可能な「シェアハウス投資」。コロナ禍でも成功した事例

コラム

予算ゼロで始めることも可能?

 初期費用の確保が難しい場合、助成金制度を活用するのも手だ。

「公益財団法人東京都中小企業振興公社が運営する『TOKYO創業ステーション』の創業助成事業では、家賃や備品代も含めて最大300万円まで支援を受けられます。こうした助成金制度の活用次第では、予算ゼロで始めることも可能です

 また今なら、民泊物件を探すのも賢明。なぜなら、東京五輪の特需を期待していた民泊事業者が相次いで撤退。M&Aのサイトに『民泊ハウス』の事業権利を売りに出しています。その権利を買ってシェアハウスに転用すれば、駅チカで充実した設備の格安の超優良物件と出合えることも」

=====
<TOKYO創業ステーション「創業助成金」とは?>…一定の要件を満たす必要はあるものの、都内で創業を計画している個人、あるいは創業してから5年未満の中小企業者らを対象にした助成金制度。助成率は3分の2以内で、100万円を下限に、最大300万円まで助成金を受け取ることができる。賃借料、器具備品購入費も助成金の対象

基本を忠実に。適正なコストカットを

不動産賃貸

 こうしたコストダウンのノウハウをいくら仕入れても、シェアハウス運営の基本を疎かにすれば、無駄骨を折ることになりかねない。

「まずは物件。ターミナル駅から15分圏内の、何年も放置されている“駅チカボロの戸建て”を探します。適正な家賃は、『募集開始から3か月で入居者が決まる金額』と不動産業界では言われているので、周辺の築10~15年のワンルームマンションの平均相場の8掛けです。都心で転貸借なら、初期費用は200万円あればお釣りがきますし、運転資金として家賃3か月分を残すのも難しくない。リスク分の5%を差し引いても、利回り15%以上は射程圏内です」

 基本を忠実に守り、適正なコストカットを行えば数年で資金を回収できる。それが、転貸によるシェアハウス投資の現在地なのだ。

<取材・文/キンゾー 櫻井カズキ 写真/AC>

【仲尾正人】
不動産コンサルタント。コマヴィレッジ代表取締役。J-REC認定コンサルタント。現在、11棟188室を運営する。著書に『地域貢献型シェアハウス投資』(合同出版)など

12

おすすめ記事