コロナでも黒字化のココイチ。デリバリー需要、独自戦略の強み
デリバリー需要は強い
またデリバリー対応も積極的に進めており、2020/2期末時点での対応店舗数はUber Eatsが695店舗、出前館が179店舗、自社宅配が380店舗にのぼります。全店舗の63%が宅配に対応していることも、デリバリー需要も業績を支えていると思われます。加えて弁当メニューなどテイクアウト商品も好調なようです。
2018/2期末時点で4500円台だった株価は2020年1月に6000円を突破と、規模拡大に伴って上昇。3月にはコロナショックによって3700円台まで急落しましたが、5~7月は国内株全体の好調と共に上昇を続け9月には5700円台まで回復しました。その後は特に新しい材料もなく下落、横ばいが続き2021年の7月現在で5000円弱を推移しています。
コロナ以前の水準には2023年以降か
今後の業績予想は同社発表2021/2期決算資料で公開されています。2022/2期の既存店売上高は21/2期と比較して10%増を見込んでおり、回復が続くとみられています。しかしながらコロナ以前の2020/2期と比較して95%とコロナ以前の水準に戻るには、正直まだ時間がかかりそうです。
今期はすでに4か月が経っていますが、1Q成績やワクチン接種が完了していないことを考えると妥当な予想値といえます。完全な回復は2023/2期になるでしょう。
海外進出の方は順調に進むとみられ今期は25店舗出店、5店舗退店の20店舗増を見込んでいます。国内店舗数と比較するとまだまだですが、「ジャパニーズカレー」の普及と共に店舗数が急拡大する可能性があり、さらなる期待をかけたいところです。
<TEXT/経済ライター 山口伸>