ワクチン接種で急騰しそうな株、“リア充銘柄”6選をプロが選ぶ
王道を外れた『裏テーマ』株に注目
一方で注意すべき点もある。
「コロナ収束後も完全には元の世界には戻りません。これだけリモート会議が普及すれば、経費削減の意味合いもあり、出張は元には戻らないのではないか。そうなると、出張を見込んでビジネス展開していた共立メンテナンス(東1・9616)などの企業業績がどこまで回復するのか。予想がつきにくい」(深野氏)
では、どのような観点で銘柄を選ぶべきなのか。
「業界だけでは選ばず、個別銘柄を選別するのは当然です。そのなかから、王道のリア充銘柄を買うのもひとつの手ですが、付随して動くであろう『裏テーマ』を探すのも面白い。テーマパークだと、オリエンタルランド(東1・4661)が表なら、その裏をかいてサンリオ(東1・8136)。交通系ならJRではなく、私鉄や神奈川中央交通(東1・9081)といったバス会社も要注目。インバウンド需要を見込むなら、JAL(東1・9201)やANA(東1・9202)ではなく、日本空港ビルデング(東1・9706)です」(深野氏)
日本版リア充銘柄はガラパゴス化する?
鈴木氏にも注目銘柄を聞いた。
「コロナ禍で健康意識が高まりました。アフターコロナは巣ごもりの運動不足を解消するためにもフィットネスジムは好調でしょう。なかでも注目は主婦層に人気の高いカーブス(東1・7085)。さらにワクチン接種が進めば親族や友人で集まるような場所も業績は回復していく。そう考えると、カラオケまねきねこを展開するコシダカ(東1・2157)や、ファミレスのサイゼリヤ(東1・7581)もいいですね」
ただ、反発狙いの手法には危うさも漂う。
「たしかに、リア充銘柄が反発するときのキャピタルゲイン狙いは投資妙味があります。しかし、5月連休明けに日経平均が一時2000円下がったのを境に、日銀の金融緩和とETF買い支えによるコロナ相場から業績相場に変わりました。業績の裏付けがないなら簡単に下がる可能性もあるので、中長期で保有するときには四半期ごとの決算情報チェックは不可欠です」(鈴木氏)
リア充銘柄の動向から目を離さないようにしたい。