4か月で1000万稼いだ人も。IPO直後の株を狙う「セカンダリー投資」
セカンダリー投資の魅力とは
例年、IPOが集中するのは12月と3月だが、2021年はコロナの影響で4月に入っても10社以上の上場が控える。会員制転職サイト「ビズリーチ」を運営するビジョナルなど大型案件もある。また昨年12月のIPOラッシュに上場した企業のロックアップ解除も近づき、見直される銘柄が多い。最後に、らすたねこ氏はセカンダリー投資の魅力をこう語る。
「上場したばかりの手垢がついていない銘柄に投資できる。なかには、2019年に上場したクラウドファンディングのマクアケや5G基地局整備のJTOWERのようにずっと右肩上がりとなったものもある。IPO銘柄はカタリストで市場の見方が変わると利益は天井知らずに伸びていくんです」
2021年春。お宝銘柄はIPOセカンダリー投資で見つかるかもしれない。
IPPO氏オススメ銘柄
【プレイド】(東M・4165)
株価3775円 初値3190円 単元株数100 時価総額1412億円 PER――倍 PBR38.08倍
顧客体験(CX)プラットフォーム「KARTE」をクラウドで提供。’19年11月に米Googleが出資。「現時点では赤字だが、落ち着けば黒字化できる決算」(IPPO氏、以下同)
【QDレーザ】(東M・6613)
株価1391円 初値797円 単元株数100 時価総額500億円 PER――倍 PBR35.29倍
視覚障害者向けアイウェアやレーザー網膜投影技術を活用した検眼器を育成中。「2.5億人のロービジョンの方の2%でも500万人で、仮に20万円の支援機器を購入すると売り上げは1兆円と思惑は大きい」
【ビジョナル】(東M・4194)
4月22日に上場予定。公募株数212万7700株 単元株数100
プロフェッショナル人材特化の会員制転職プラットフォーム「ビズリーチ」を運営。「時価総額1500億円規模のマザーズ上場では大型案件。大きな利益を狙いにくい半面、最近上場したバルミューダやウェルスナビのように知名度があるので、株価はIPOの部類では底堅いと予想。初値が高騰しなければ、初心者も失敗は少ないだろう」
らすたねこ氏オススメ銘柄
【NexTone】(東M・7094)
株価3200円 初値1660円 単元株数100 時価総額301億円 PER98.52倍 PBR12.34倍
JASRACのライバル。著作権使用料の一定割合が収益となる。「参入障壁が高く、収益はストック型モデルで安定的。今後の業態開発次第で大化けもあり得る」(らすたねこ氏、以下同)
【Fast Fitness Japan】(東M・7092)
株価4815円 初値3000円 単元株数100 時価総額577億円 PER123.56倍 PBR7.74倍
24時間・年中無休型の「エニタイムフィットネス」を日本でフランチャイズ運営。「コロナ禍でも新規出店を続け、大きなダメージもなかった。ストック型&サブスクモデルも魅力」
【表示灯】(東2・7368)
4月7日に上場。公募株数65万株 単元株数100
駅周辺の案内図や市区町村役場・交番などに設置される案内図などの地図広告のほか、公共サインやデジタルサイネージを手がける。「現時点成長性のあるビジネスではないが、参入障壁が高く公共性の高いストック型モデルは魅力。堅調に推移しそうなので需給が落ち着いたら安値を拾う。初値が高騰したら急落の恐れもあるので注意」
※取材時3/26時点のデータに基づいています
【IPPOまた一歩】
IPO投資に専念する兼業投資家。「IPOは怖い」と思う初心者のために、日々ツイッターで情報を発信する。
Twitter:@IPPOmataIPPO
【らすたねこ】
セカンダリーは「短期は投機、中長期は投資」と明確に分け、双方で稼ぐ凄腕トレーダー。独自分析の需給表は必見。
Twitter:@rasutaneko1
<取材・文/森田悦子 写真/時事通信社>