パラ陸上日本代表、佐藤友祈が実現したい「新しい応援の形」
報道を受けても「選手は何も変わらない」
——佐藤選手自身もプロ転向後、SNSを使う時間が増えてきているということですが、今のアスリートにとってSNSとはどういう存在ですか?
佐藤:自分が使い始めて思ったのが、ファンとの距離が縮められる、選手を身近に感じてもらえるツールだなと。ただ、選手によっては、ファンの方と接することに慣れてない人もいて、そういう方はSNSを難しく感じているのかなという印象です。
取材やメディアインタビューにうまく答えられる選手はたくさんいますが、1人のファン、一個人に想いを伝えることが苦手な選手は少なくないと思います。僕がどんどん前に出てSNSでファンと交流やコミュニケーションをとる姿勢を見せることで、他の選手たちも(SNS利用に対して)同じようになってくれたらいいですね。
——五輪・パラリンピック開催が迫るなか、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の一連の騒動は、どう眺めていましたか? また、選手としての競技への影響はありますか?
佐藤:ただ単に、内定選手としてベストパフォーマンスを発揮する、決められた開催日時、時間帯に合わせて今まで以上のパフォーマンスを出せばそれで良いだけなので。
メディアでは大会がネガティブな形で取り上げられていますけど、選手やオリンピック・パラリンピックが責められるのは違うかなと感じています。これまでの経緯とは関係なく、選手としてやるべきことは変わらないです。
スポーツギフティングサービスで実現したいこと
——最近はファンがアスリートフラッグ財団を通じて、選手やチームに応援という名の寄付を贈ることができるサービス「Unlim(アンリム)」に参加。理由はどういったものでしょうか?
佐藤:連携メディアやファンを通じて、パラリンピック競技のひとつであるパラ陸上を多くの幅広い方たちに知っていただきメジャー化していきたい(そのきっかけ作りになれば)と思い、参加させていただきました。
——実際、参加してみてどうでしょうか?
佐藤:僕は今年2月から参加させていただいています。コロナ禍でアスリートのサポートになりそうな可能性を感じています。
——今後、さらに実現していきたいこととはどんなことでしょうか?
佐藤:大会遠征費や競技用具の購入、コーチしてくださる方への謝礼として使わせていただきたいと現時点で考えております。 また、サービス自体を知らないアスリートも結構いるので、僕の活動や、SNSでの発信を通じて認知度をもっと高めていきたいです。その結果、メジャー、マイナー問わず、多くの競技選手を応援してくださる方たちがもっと増えていってくれたらいいなと思います。また、プロ転向による今まで以上のメディアへの露出も踏まえ、サービスを通しての社会貢献活動にも、より力を入れていきたいと考えています。