コロナ下での部屋探しシーズン到来、なのに「電話が鳴らない」賃貸仲介の声
関西エリアは「電話が鳴らない」
関西エリアの郊外にある管理会社で働くJUDO-CHOPマンさん(@titan_agesan、以下JUDO)も不安を口にします。
「ここまで電話の鳴らない繁忙期は初めてかもしれません。何しろ客付け仲介業者からの問い合わせが極端に少ない状況でして、週末でもほとんど電話が鳴りません」
長いキャリアの中で初めて遭遇する状況に当惑気味のJUDOさんですが、明るい材料もあるといいます。
「問い合わせは激減ですが、申し込みベースでみるとそれなりの数字になっています。おそらくですが、コロナ禍以前のように何件も内覧を希望する人が減って、厳選した本命物件だけを内覧しているのではないでしょうか」
関西でも単身向け物件は苦戦
管理する物件に明暗が出ている点は、関西でも同様だとJUDOさんは語ります。
「ファミリー物件は安定していますが、今後賃料のボリュームゾーンが若干下がるかもしれません。とはいえ影響が出るとしても最後の最後、当面は平常通りでしょう。
若者をターゲットにした単身物件は、物件数が増加する一方で、学生の数が減って、もともと過当競争気味で、しかも景気に左右されやすいです。そこにコロナ禍で授業のオンライン化や、人事異動の減少が重なり、長期的に苦戦を覚悟する必要があると思っています」
JUDOさんが最も深刻だと感じるのがテナント物件です。
「テナント物件はただただ悲惨です。私の地元ではリーマンショックの時でも見たことない数の空き物件が発生しています。弊社の店子さんも給付金や公庫融資でどうにかこの1年を乗り切ったという感じで、コロナが長引くと体力的に厳しいです。長期戦は考えたくないです」