バズるSNS投稿は「1行目」が勝負!すぐマネできる3つのポイント
「バズってみたい!」――。SNSをやっている誰もが、一度は考えたことがあるのでは? SNS投稿の良し悪しを左右するものとは、いったい何なのでしょうか。
そこで今回は『バズる書き方』(SB新書)の著者であり、元マイクロソフト代表取締役社長で現在、書評サイト「HONZ」代表の成毛眞氏に、「バズる投稿の条件」について解説してもらいます(以下、成毛氏の寄稿)。
とにかく“1行目”が勝負
作品の良しあしは「最初の1行」で9割決まる。これは作家の間でよくいわれてきたことだが、SNSの発信でも同じだ。
むしろSNSでは、より一層最初の1行の重要性は高いといってもいいのかもしれない。本は、読者が自分の意志で「開く」ものだ。一方、SNSはスクロールするごとに、さまざまな人が書いたものがどんどん「流れてくる」ものである。見ている人はあまたの人の投稿の1行目を見て、その投稿を読むかどうかを決める。
最初の1行でおもしろそうだと思ったら2行目以降も読み、さらに長い文章の場合は「もっと見る」もクリックするが、最初の1行で関心を持てなければ、読み飛ばされてしまうだけである。その判断は、おそらく時間にしてコンマ1秒ぐらいで下されているはずだ。
書き手からすれば、より多くの人に読んでもらいたいのなら、最初の1行で瞬間的に読者の関心を引かなくてはいけない。少なくとも「おっ?」と思わせなくては読み飛ばされ、かけらも読者の記憶に残らない。いわゆる「つかみ」を強烈にする必要があるのだ。
1行目が長いのはNG
最初の1行にも、いくつかやってはいけないこと、したほうがいいことがある。
まず、初めの最初の1行が長いのはよくない。読むほうの立場から考えてほしい。あなただって、何気なくSNSを見ているときに、だらだらと長い1行から始まる投稿をじっくり読みたいと思うだろうか。
SNSを見ていると、大学教授や新聞記者など「伝えること」のプロであるはずの人たちが、この過ちを犯しているケースが散見される。なまじ日常的にまとまった文章を書き慣れているからだと思うが、SNSの特性が見過ごされているうえに、読む人に対する親切心も損なわれていると感じる。
SNSでの発信は、軽いものから重いものまでさまざまであっていい。ときには自分が抱いた問題意識を共有し、ぜひ読む人にも考えてみてほしいという意図を含ませるのもいいだろう。その場合、読む人にはまず「自分の意図を読解してもらう」という少々の負荷をかけることになる。
しかし、どのような発信であれ、最初の1行で読む人に負荷をかけてはいけない。つまり、最初の1行は文意が明確であるべきなのだ。だらだらと長い文章では、「これから何を言おうとしているのか」が伝わらず、読むほうは先を読む前に挫折してしまう。それはなんとしても避けねばならないのである。