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「ブラックサンダー」が年間2億本も売れるわけ。濃厚バター風味も好調

ビジネス

フランス産の発酵バターで意外なヒット作に

有楽製菓

写真右がプレミアムシリーズの「ブラックサンダー 至福のバター」。パッケージは通常のブラックサンダーと比べてプレミアム感を出すため、ブルーとゴールドの落ち着いたカラーやマットフィルムを採用している

 そして、ブラックサンダーしっとりプレミアムの流れを汲むプレミアムシリーズの商品が、2020年9月21日から発売開始した「ブラックサンダー 至福のバター」だ

 フランス産の発酵バターを使用し、バターの芳香な香りと味わいを楽しめるブラックサンダーとして売り出したところ、好調な滑り出しだという。

「チョコレートのお菓子なんだけど、もっと違う視点でブラックサンダーを美味しくできないか。そのような考えから行き着いた商品でした。『バターの香り』と『チョコレートの口溶け』という2つの要素を取り入れ、今までのブラックサンダーにはない味を体現できたことから、人気の要因になっていると思います」

時代の変化に合わせてリニューアル

 一方、数々の商品を世に出してきた中、「失敗作も当然ながらある」と加藤氏は振り返る。

なかなか商品の魅力が伝わらない商品がありました。ただそれでも多くの方に手に取ってもらうこともできております。改めてブラックサンダーはお客様に愛されていると思うと共に、これからも多くの方々に食べて頂ける商品にしていきたいと思います」

 最後に今後の展望について加藤氏に聞いた。2020年9月でブラックサンダー誕生から26年を迎えるにあたり、ロゴ、パッケージを刷新した狙いはどこにあるのだろうか。

「消費者のお菓子に対する好みは、時代とともに変わる。ひと昔前は、甘さ重視の美味しさが注目されていましたが、健康志向から“甘さ”に過敏になってきていて、濃い味があまり好まれなくなった。今回のリニューアルでは、時代のニーズに合わせるため、ザクザク食感はそのままに、そしてチョコレートの味わいがより際立つよう、チョコとビスケットの素材を変え、調整しました」

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