民泊合法化はリスクではない。一般人でも今から稼げるのか?
民泊新法は先行者利益を得られるチャンス
――今後、民泊はどのような拡がりをみせると思いますか?
近江:一般人でも参入できる一方で、ホテルや旅館といったいわゆるプロの宿泊事業者が参入してくるケースが増えると思います。観光を主要産業とするタイでは、ホテルの営業基準が日本よりも厳格。
そのため、ウィークリーマンションを宿泊施設として利用しているケースもあります。既存のノウハウを活かして、空いた物件を客室として提供するといった事業展開も考えられます。
――民泊新法の施行から間もないですが、一般の方にも参入の余地はあるのでしょうか?
近江:それはあると思います。もちろん個人できちんと法律に則ったかたちで届け出などをするという前提ですが、まだしばらくは先行者利益を得られる可能性はあるのではないでしょうか。
――最後に、アジア圏からみると日本はどのような立ち位置なのかをお聞かせください。
近江:民泊だけではなく、より広くシェアリングエコノミー(物やサービスなどを、多くの人と共有、交換して利用する仕組み)として捉えても先進国であると思います。
民泊に限っては、やはり法律が施行されたのが大きいですね。もし外国人観光客に空き家や空き部屋を貸すならば、相手との文化の違いを受け入れる心がまえで取り組むのが大切だと思います。
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法律の施行により、誰もが観光客を受け入れられるようになった民泊。宿泊施設を運営できるのはもちろん、日本にいながらにして外国人観光客とのコミュニケーションを図れるというメリットもありそうです。
<取材・文・撮影/カネコシュウヘイ>
【近江幸生】
エアーグローバルエージェンシー バンコク・オフィスのCEO。ASEAN全域のタイ、カンボジア、ベトナム、ミャンマー、ラオス及び日本全土で合法民泊を企画運営。facebookはこちら。