月15万円で各地に住み放題。話題の「住宅サブスク」の中身
5~10年はかかると思っていたが…
このサービスは、コロナ感染拡大とは何か関係があるのだろうか?
「会社を設立したのが2018年11月で、構想はそれより前からありました。ですから、当然、コロナを想定せず作っていました。リリース時期も予定通りで、コロナによって早まったということもありません。しかし、コロナ禍が事業にとってフォローになりました。全国を渡り歩く生活というものが受け入れられるためには、5~10年はかかると思っていましたが、一気にみなさんの意識が変わりました。いきなり我々が描いていた当初の世界観にぐっと近づいたんです」
コロナ禍により、場所問わず働くというのに違和感がなくなった今、それぞれが生活スタイルを選んでいく時代になるのかもしれない。テレワークの新しいカタチとしての利用だけでなく、地域との交流や第二、第三のふるさと探しや、新しい自分の発見、自分の居場所探しなどの可能性も探ることのできるサービスと言えそうだ。
<取材・文/一ノ瀬聡子>
【牧野知弘】
1983年東京大学卒、第一勧業銀行、ボストンコンサルティンググループ、三井不動産にて様々な金融、不動産に関するプロジェクトを推進。退職後、不動産投資ファンドなどを経て2009年、株式会社オフィス牧野・オラガHSC株式会社設立。2018年、全国渡り鳥生活倶楽部株式会社を設立。「wataridori」サービス事業を展開