目指すはYouTuber?テレワーク時代の営業に求められるスキル
各企業が導入を始め、今や働き方のひとつのスタイルになったテレワーク。「会いにいくのが仕事」とさえ言われていた営業職にもその波は押し寄せています。「オンラインでの営業で、今まで通りの成果が出せるのか」という不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
私が代表を務めるNIコンサルティングでは、1991年の設立以来、6900社のクライアントに営業支援を行い、新型コロナウイルス危機以前から、積極的にテレワークを活かした営業スタイルを提案してきました。
今回は、私が提示している新しい営業の形、「コンタクトレス(非接触)・アプローチ」という手法の中から、会わずして営業先から認知をもらい、信用を得る方法を紹介したいと思います。
※『コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書』(著・長尾一洋、KADOKAWA刊)を元に書き下ろしたものです。
まず「△社の○○さんという営業担当者」と知ってもらう
何を売るにしても、まず「会社」および「商品」を認知してもらわなければ先には進めません。1人でも多くの方に存在を知ってもらう。提供している商品やサービスに気づいてもらう。
これは、営業担当者が1人で頑張ってできることではありません。特に最初の段階では、会社全体での組織的な取り組みが必要です。ホームページの問い合わせフォームを充実させ、メールアドレスを入手できる仕組みを作っておくことが大切です。
メールアドレスが入手できれば、営業担当者は、投網を投げるようなイメージで一斉にメール配信を行えます。手間もコストもほとんどかかりません。
併せて行っておきたいのが、メールを送る際の署名欄の情報を充実させることです。会社名、所在地、電話番号、所属部署、役職、名前、直通の電話番号または携帯電話番号、メールアドレスなど、初対面の名刺代わりに名刺と同程度の情報をテンプレート化しておきましょう。
電話番号がわかっている場合は、フォローコールでより「認知」を確かなものにしていきます。また、メールアドレスがわからない場合は、いわゆる「飛び込み」の新規電話営業も行います。会社の存在や取り扱っている商品・サービスを知ってもらう、そのための活動だと考えてください。