休業手当が出ない、在宅で効率が落ちた…人事制度への不満が噴出中
在宅勤務で「効率が下がった」が多数派
公益財団法人日本生産性本部の2020年5月22日の調査結果(雇用者1100名を対象)で「自宅での勤務に効率があがったか」という質問に対して「効率が上がった」が7.2%、「やや上がった」26.6%。逆に「やや下がった」41.4%、「効率は下がった」24.8%と自宅での勤務は、期待通りの成果を挙げていないという結果が公表されました。
在宅勤務に際して育児や介護といった家庭の事情やWi-Fi環境など家の設備を対応するのに時間がかかり、作業効率がなかなか上がらなかったと感じたビジネスパーソンも多かったのではないでしょうか。
緊急事態宣言が出されたばかりの頃は結果が出されていない状況でも“ドタバタ期だから”と許されていたものの、現在では経済を止めるわけにもいかず、テレワークをベースとして生産性を上げていく取り組みが急務となっているのです。
テレワークを進める中で仕事の過程が見えにくくなっており、マネジメントの観点からも従来の労働時間管理が難しくなっています。
リモートに合う「事業場外みなし労働時間制」とは
「在宅で上司と連絡が取りづらい」「仕事が見えない中でちゃんと評価されるのか」など、テレワークが進むにあたり課題も次から次へと出てきます。コロナ禍でも働きやすい職場を実現するにはどのような取り組みが必要なのでしょうか。
コロナ禍で浮き彫りとなった課題を解決するには、改めて社内を見直して法違反のないホワイトの状態にしておくこと、職務を分析して実態に合った働き方と評価をすることが必要となってくるでしょう。
また、テレワークがベースとして進んでいる中で、その働き方によって労働時間の制度も変わってきます。
コロナ禍で原則、出社せずフルリモートになっていて、自分の裁量で成果を報告しておけば仕事が進められるといったような場合であれば、事業場外みなし労働時間制を上司に提案することを検討してもよいでしょう。