「僕が野村証券を4年で辞めた3つの理由」31歳YouTuberの思考
大企業社員こそお金の使い方に注意
――動画ではお金との向き合い方、金融商品との付き合い方なども、話していますが、特に若い世代で気を付けるべき点などありますか?
宋:特に大企業のサラリーマン、例えば電通、野村證券といった企業に務めていると「給与が高いから、借金をしても大丈夫だろう」「お金を使ったほうがかっこいい」と思ってしまいます。私もそうでしたが、「俺はほかのサラリーマンとは違う」と思っていました。そんな考え方、注意が必要です。
普通に考えれば教育、家、そして老後の生活資金のために貯金をしたり、資産を作ったりするのは当たり前のことです。やらなくてはいけないわけです。にもかかわらず、全く理解していない。
また、いま務めている会社で定年まで安泰だと思っている人もいます。大企業であろうと今の時代、どうなるかわからない。そこは貪欲にスキル向上したり、自分で新しいことを始めてみるという気概を持つことも大事だと思います。
バカはお前だろうというレベル
――金融などのリテラシー面で何か気を付けるべき点はありますか?
宋:一番厄介なのはYouTubeやネット記事で浅い、間違った内容がはびこっていること。しかも影響力のある人が、どこかから間違った知識を得て、発信してしまっている。例えば「保険なんていらない」「金融機関の窓口で契約するやつはバカだ」とかですね。
正直に言えば、バカはお前だろうというレベルの話です。でもそんな浅い間違ったものに全国民が汚染されている。中途半端にその知識を入れている人もいる。これはまずい。また、自分で勉強するという人もいるでしょう。ですが、こういった状況で果たして正しい判断ができるのか。やはり専門家に相談するべきです。
――相談する専門家はどのような基準で選べばいいのでしょうか。
宋:あくまでも私の持論ですが、情報ではなく人で選ぶべきです。 専門家にもそれぞれ立場があります。同じ相談でも、証券マンは「株をやれ」と言いますし、保険マンは「保険に入れ」となる。また、ちゃんとした人間もいればダメな人間もいる。
例えば、AとBという2つの商品があるとします。本当はBのほうがお客さんにとってはいい選択肢です。でも、Aがいいと説明するほうがお客さんに喜ばれる。でも、好感度を上げるためAを紹介する人間がいます。見極めるのは難しい。
だからこそ信頼できる人間を見つけて任せる。これは話がうまいとか、説明がうまいという基準ではなく、あくまでも人間として信頼できるかどうかを基準にするべきです。もちろん、選び方は人それぞれですが、信頼して任せて駄目だったら、しょうがないと思える部分もありますから。