「自己肯定感」が低い日本人。ポジティブになれる“口ぐせ”を
周りの人に愛情や感謝の言葉を。「ありがとう」を口ぐせに
「自分の気持ちや考えを他者に伝えることは、勇気がいることですよね。だからこそ、『ありがとう』という言葉は自分の考えを相手に伝える訓練として、また信頼関係を築く上でも大切だと思います。自分で言おうと決め、声を出して言うことが大事です。ですから、相手の反応は気にしないようにします」
テレワークや外出自粛などで、なかなか友人や同僚とも対面する機会も減っているだろう。しかし、小西氏は、一人でできることには限界もあるという。
「ワークショップのような場所で、仲間と共に自己肯定感を上げていくことも大切です。お互いに人生を考え、キャリアビジョンを作り、それを着実に実行していくプロセスこそが自己決断力を生み出すでしょう。一人でなく共に分かち合う仲間と実行することで、たくましい自分と出会うことができます」
人と会う機会が少ない今でも、オンラインコミュニケーションでいくらでも交流は持てる。一人でできることのほか、周りと共に自己肯定感を上げるという意識が重要といえそうだ。
<取材・文/一ノ瀬聡子>
【小西 ひとみ】
外資系企業を経て現在、一般社団法人日本セルフエスティーム実践協会を設立し代表理事となる。「自分の力を最大限に引き出すために」をテーマに企業・行政でキャリア開発を目的とした研修、講演を行う。認定心理士、国家資格キャリアコンサルタント、日本心理学会会員