不動産マン「#全宅ツイ」に聞く「理不尽な上司の指示」どう対処する?
パワハラに加えて、セクハラに悩まされる日々
匿名会員Cさん(30代・女性)もパワハラに悩まされた一人です。
「『数字が人格』、『数字はマナーでありエチケット』、『血反吐はくまでやれ』、『何億やるまで顔も見たくない。帰ってくるな』と、ひどい言葉をかけられるのは当たり前でしたね」
こうしたパワハラ上司も時代の流れである程度淘汰されたものの、根深いのはセクハラのほうだといいます。
「(元)若い女性としてお酒の場に駆り出されることも多く、カラオケで偉い人のご当地ソングを指を絡ませながらデュエットするなんてのは、当たり前ですね。曲はYouTubeで観て予習をしてます。『いつかセクハラやパワハラ通報窓口に通報して社会から抹殺してやる』ということだけを心の支えにしていた時期もありました」
バブルの残滓がそうさせる
全宅ツイ会員が証言した、業界における問題行為の数々。その背景には何があるのでしょうか。ツーブロ君さんは、古い体制が原因であると指摘します。
「バブル期にイケイケで仕事をしてきた方々が役員になりはじめ、当時の脳味噌のまま現場に指示を与えたりと、組織を動かす価値観が古いのだとしか言いようがありません」
ようすけさんは行き過ぎた成果主義を問題視します。
「この業界、数字が人格だからです。いくら建築や相場の知識があっても、数字が悪い人間はゴミのような扱いを受けます。評論家では1円にもなりません。その結果、多少の不正をしてでも成果を上げる考えが受け入れられています」
いびつな企業文化に蝕まれる
一方、ぷん太さんは、洗脳のように刷り込まれる独自の企業文化こそが危険だといいます。
「不動産の営業は毎日12時間を超える勤務時間に加え、休日が一般の方と合わないため、仕事も遊びもずっと会社の人間と一緒です。家に帰っても寝る寸前まで上司や同僚からのLINEの対応で、親や旧友と会話のヒマなんてありません」
外の世界との交流が断絶された状況下で、独自の“企業カルチャー”に毎日触れると、いつしか「“会社の人”と”見込み客”の2種類の人しか存在しない世界観が作られる」と、ぷん太さんは言います。
「このように作られた強固な企業カルチャーは、さしずめ、ひとつの部族の文化のようなものです。しかし、その部族民でいる限り特異であると気がつくことがないのです」