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日本人が気づかない「身近な差別」の存在。区別とはどう違う?<小原ブラスの“甘口”人生相談>

コラム

国語辞典で意味を引いてみると

 差別と区別、それぞれの意味を『岩波国語辞典』で引いてみると以下の通りです。

区別:それとこれとの間に認める違い
差別:差をつけて扱うこと。わけへだて

 何が違うの? と思うかもしれませんが、ここには大きな違いがあります。差別は「扱い」に差があるのです。もう少し分かりやすく、自分なりに意味を整理すると以下の通りだと思います。

区別:何かの特性でわけて平等に扱うこと
差別:何かの特性でわけて不平等に扱うこと

わけた結果、扱いに差があるか

男女 差別

 わけた結果、その扱いに差があるかということなのです。例えばトイレが男女でわかれていることに対して「差別だ」という人はいないと思います。それは男性と女性をわけ、それぞれにあったトイレの仕組みを提供していて、平等性が保たれているからなのです。だから、これは区別。

 しかし、同じ「男女でトイレをわける」でも、それ自体が差別となる場合があります。それは男女でトイレの設備レベルが違う、片方のトイレだけない(利用人数比率によるものは除く)など男女で差があった場合です

 例えば女子トイレはあるけど、男子トイレは女子トイレの裏の壁をお使いくださいとなったら、不満ですよね。わけたことによって平等性が保たれないと差別になるのです。

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