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「車移動好き上司」の運転手になった若手の本音。都内から九州まで運転も

学び

 働き方改革の影響やハラスメントへの意識の高まりによって、職場の人間関係はかつてのような上下関係に厳しいパワハラ型の縦社会から、より柔軟でフラットな方向へと大きく変化しつつあります。

男女の同僚

※画像はイメージです(以下同じ)

 そうした時代の流れにありながらも、いまだに部下の育成と称して「意図的にムダな苦労をさせたがる」理不尽かつ感情的なスパルタ上司が少数いるようです。

都内から九州まで運転させられる

 数年前まで、とある週刊誌で編集記者をやっていたという秋山二郎さん(仮名・33歳)は在職中、そんな面倒くさいスパルタ上司の存在に頭を抱えていたといいます。

「一番大変だったのは記者の仕事そのものではなくて、当時の上司と仕事で乗っていた社用車の運転でした。というのも、その上司は取材時に車移動を好む人だったので、会社のある都内や関東近郊はもちろんのこと、関西や九州方面に向かう時も車での移動を命じられてしまうんです」

 それほどの長距離移動になると、新幹線や飛行機を使うのが当たり前だと思いますが、その上司的にはカメラ機材や脚立を社用車に積み込みながら、現場を動き回りたいという考えがあったそうです。

「とはいえ無茶な長距離移動というのは一目瞭然でしたが、会社は黙認していたと思います。もちろん運転するのは部下である私の役目で、交代もありませんでした」

7時間を超える長時間運転も

自動車

 ある緊急の取材が入った時などは、深夜12時過ぎに会社で仕事が終わってから、そのまま関西の某都市まで夜通し、7時間を超える長時間運転をさせられたことも……。

「こっちは一睡もしてませんし、仕事の疲労も溜まっている。首都高から東名高速を過ぎたあたりまでは気合いで持ちこたえましたが、新東名高速に入った途端に強烈な睡魔に襲われてしまい、半ば居眠り運転のような状態に……。

 さすがに『このままでは事故を起こしてしまう』という恐怖を感じたので、出発前に買った眠気防止剤のドリンクを2本一気飲みして、なんとか事なきを得ましたが」

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