2次会でも食べすぎてしまう人が「飲み会当日」にできる対策
1次会で散々飲み食いしたのに、2次会、3次会と、目の前にあるおつまみを食べ続け、さらに翌日「昨日食べすぎてしまったから」といって朝食を抜くと、1日中なんだかグダグダに……。こんな経験、ありませんか?
そこで、今回は『不摂生でも病気にならない人の習慣』の著者であり、長年、自律神経の研究に取り組む順天堂大学医学部教授・小林弘幸氏に、「飲み会の食べ過ぎへの対策」について解説してもらいます(以下、小林氏の寄稿)。
夜の負担への対策は昼から始める
夜の会合の予定があらかじめ見えているなら、事前に対策の立てようがあります。それは、「その日の昼食を腹六分目にする」ということです。腹八分目ではありませんよ、六分目です。
実は、お腹いっぱい、限度まで食べてしまうと、消化吸収にいつもより多くの血液を消費してしまいます。すると脳の血流が不足してしまい、頭がボーッとしてしまうのです。満腹の時に妙にやる気が出なかったり、集中力が欠如したりしてしまうときがありますが、これは、血流が影響していたのです。昼食後も、仕事のパフォーマンスを維持したいならば、常に「腹八分目」を肝に銘ずるべきでしょう。
さらに2次会、3次会など、ロングの飲み会や会食が入っているなら、「腹六分目」まで減らしてください。ちなみに私は、五分目にしています。酒席では、総じて高カロリーの飲食となりますので、バランスをとるために、昼から調整していくのです。
ランチには、生野菜・食物繊維を
酒席ではメニューの選択ができないことも多いですから、昼食はメニューにも留意したいところです。
夜の会食は、肉や魚の動物性タンパク質、脂肪が多いに違いありません。その分、生野菜などの野菜が不足しがちです。であるならば、昼のメニューは、量を減らすだけでなく、動物性タンパク質、脂肪を避け、不足しがちな生野菜や食物繊維を多くとるように心がけます。こうしておけば、会食の際、「脂肪が多すぎるな……」「これは食べないでおいたほうがいいかな」と鬱々としなくなります。
先にも述べましたが、食事のときに余計なことを考えると、ストレスが増すだけで、いいことはひとつもありません。昼、腹六分目で、かつメニューで工夫しておけば、夜のストレスは随分減ることでしょう。