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レッドブルの次は“環境に優しい”スムージー。「華麗なる転身」を代表に聞く

ビジネス

「企業広告」は信じられなくなってきた

「今の時代、SNSが発達して簡単に情報を取得できるようになったことから、企業広告は信じなくなってきました。身内や気の置ける知人からの情報がより信頼されるようになったことから、1対1のコミュニケーションを通し、消費者に向き合うことが求められるでしょう」

 これまでの企業におけるマス・マーケティングとは対極に位置するOne to One マーケティングを行うことで、ドリンカーである消費者に寄り添い、イノセントのファンを増やすことにつながっているのだろう。

 内野氏はレッドブル時代のマーケティングと似て非なるものとして「レッドブルは『コミュニティにアプローチ』しているのに対して、イノセントは『個人にアプローチ』している」と表現した。

 ドリンカーである消費者のことを思い、美味しいスムージーを飲んで健康に過ごしてもらいたい――そんなイノセントの姿勢を受けて、これまで140名以上のドリンカーがオフィスを訪れている(※取材時2020年2月末時点)。社員たちと交流をともにすることや、スムージーに対する想いのこもった手紙がオフィスに届けられる様子からも、確実に消費者との関係性を築いている。

ユニークな取り組み「バナナフォン」

イノセントジャパン

「baby photo」と呼ばれる社員の幼少期の写真を飾る文化。この取り組みをきっかけにコミュニケーションの円滑化に繋がっているという

 また、ドリンカーだけでなく社員に対してもオープンマインドで接する社風があるという。

「下の名前で呼び合い、階級など関係なくフラットに捉えています。『オフィス エンジェル』や『ピープルズ チャンピオン』など遊び心あふれる役職名を付けているので、傍から見たら遊んでいるように見えるかもしれません。しかし、仕事はプロフェッショナルにこなし、様々なバックグラウンドを持つメンバー同士信頼し合って仕事をしていますね」

 そのほかにもユニークな取り組みとして行っているのが、お客様相談室代わりに設置している「バナナフォン」だ。商品に関する問い合わせだけでなく、世間話や仕事の話から恋愛まで様々な相談に乗り、ドリンカーとの対話を大切にしている。

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