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エレベーターで上司とバッタリ…微妙なタイミングだけど挨拶するべき?

学び

何かしながら「ながら挨拶」はNG

 社会人の挨拶は受け身ではありません。3つの「こ」を意識して、自分から先に積極的に挨拶をしてまいりましょう。そうすることで「先手必勝」という結果になり、お互いに気持ちよく微笑み会える「先手必笑®」の人間関係が築けますね。

 挨拶でまず大切なことは、相手としっかり目を合わせることです。このとき、目の表情は優しさとやる気あふれる目であること。そして、首から下、体全体を相手に向けることも意識してください。

 次に明るい声で「○○さん」などと相手の名前を呼びます。もちろん、複数に対するときは、その限りではありません。そして、「おはようございます」などの挨拶の言葉を伝えます。さらに「素敵なネクタイですね」など、相手が喜びそうな一言を添えると会話が続き、良いコミュニケーションになるでしょう。

 逆に相手が不快に感じたり、反感を買ってしまう恐れのある、何かをしながらの「ながら挨拶」はNGです。無表情や声が小さかったり、状況を考慮しない自分視点の挨拶も行わないように気をつけましょう。社会人として好感を持たれる挨拶をいたしましょうね。。

挨拶には「5種類のお辞儀」がある

挨拶

 日本の挨拶には「5種類のお辞儀」があります。TPPPOに応じて上手に使い分けてください。

1. 目礼…上体を傾けず言葉も発さない目だけで行う挨拶。混雑しているエレベーターや電車などで知人や上司に会ったときに使います。

2. 会釈…上体を15度前方に傾ける。室内の出入りや軽い挨拶の際に使います。「失礼いたします」など言葉も添えてください。

3. 普通礼(敬礼)…上体を30度前方に傾ける。ビジネスシーンでもっとも交わされる一般的なお辞儀です。

4. 丁寧例(最敬礼)…上体を45度~60度傾ける丁寧なお辞儀。お礼やお詫びなどあらたまった挨拶のときに使います。

5. 拝礼…上体を90度深々と下げるお辞儀。謝罪の意を伝えたり、神社参拝の際に使われる日本人ならではのお辞儀です。

簡単だからこそ手抜きはダメ!

 挨拶は社会人にとって人間関係を円滑にするスタートの大切なきっかけです。

 漢字の「挨」には心を開く、「拶」にはお近づきになるという意味もあり禅宗の仏教用語が語源といわれています。

 挨拶なんて当たり前、と思っていても、実は挨拶の意味をしらなかったり、挨拶本来の意味を知らずに正しい挨拶ができていない人も。だからこそ手を抜かない正しい挨拶を習慣づけていれば、一目おかれる存在になれるでしょう。

※「TPPPO」「先手必笑」は、西出博子の登録商標です。

<TEXT/西出ひろ子>

マナーコンサルタント・美道家。ヒロコマナーグループ代表。これまで企業研修やコンサルティングなどで10万人以上にマナー指導をおこない、お客様満足度NO.1タイトルを取得させるなどの人財育成分野での結果を成果を出す。マナー評論家としてテレビ番組などのメディアへの出演も多数。国内外で90冊以上の著書・書籍監修を手がけているマナー界のカリスマ

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