内定辞退を伝えたらリクルーターから恫喝…24歳女性がとった対応は
内定辞退で態度が一変。転職者がとった行動
大塚さんは、転職エージェントから紹介を受けた老人ホームの面接を受け、無事内定を獲得。しかし、夜勤による持病の不安が拭えなかったという。
「やっぱり、週一日の夜勤とは言っても、ペットクリニックの経験から身体に負担がかかることはわかっていたので……。それにいまだ、このエージェントの紹介しか受けていなかったので、他をあたれば日勤で働ける職場があるんじゃないかって思ったんです」
そうして辞退することを決意。内定承諾前にリクルーターに連絡すると、態度が一変したという。
「リクルーターさんには、こういった事情も含めて、内定辞退したいってお話しました。そしたら突然、『ふざけんな! 今さら内定辞退はできない』『ウチに説明しに来い』って叫ばれて。親切な方だったのに急に態度が変わり、とても怖かったです。どうしようか途方に暮れて知人に相談したら労働基準監督署に行くことを勧められ、そのまま駆け込みました」
スムーズに転職を終えるためには
大塚さんは労働基準監督署で一連の流れを話したが、署員からは予想外の発言が。
「監督署の方によると、『内定承諾書を調印してからでないと、雇用契約を結んでいることにならないため、監督署としては対応できない』とのことでした。しかし、『内定承諾書を調印していたとしても入社2週間前なら内定辞退はできるし、エージェントの発言や態度には問題がある』とのことで、個人的に説得してもらえることになりました」
その後、署員と共にエージェントへ向かい、大塚さんは無事に内定辞退できたが、すっかり落胆気味だ。
「担当のリクルーターと面談したんですが、監督署の人もいるって話したら態度が一転。ただひたすら平謝りって感じでした。内定辞退した私にも非があるのかもしれないけど、もう二度とあんな思いはしたくないです」
売り手市場と言われる就活・転職市場。介護に限らず人材確保に必死な業界では、悪質な恐喝・オワハラが後を絶たない。就労者自身が納得のいく転職・就活を行うためにも、志望条件や就労環境を明確にイメージし、事前にエージェントや企業の評判などの予備知識を身につけることも大切かもしれない。
<TEXT/モチヅキサトシ>