東京ディズニーランド、夢の国が「パワハラ訴訟」を抱える複雑な内情
社風は「保守的」で変革は不要?
続いて、正社員に関する情報もみていきます。正社員の労働環境についての情報はほとんど出回らないので、各種口コミサイトを読み込んでいきます。ただし、各種口コミサイトは転職支援事業をビジネスにしており、各企業がクライアントにもなっている関係上、著しい悪評は公開されないようになっています。
その制約を踏まえて、特徴を整理していきます。
■ 良い点
・男女差別は薄い傾向がある。女性の育休取得→復帰事例もある
・早めに帰ることができる。残業時間は少ない
■ 気になる点
・ディズニーランド関連事業に依存しきっている。
・本社業務のスピード感がない。のんびりしている
・周囲と仲良くできさえすれば評価される(成果があまり関係ない)
基本的な給与・労働時間は準社員の方々と比べると圧倒的に良いです(準社員は年収200万円台である一方、正社員は700万円台が平均です)。
ただ、設立以来のビジネス基盤が盤石であるためか、本社の社風は変革を求められておらず、保守的です。
とあるサイトには、大株主である京成電鉄・三井不動産からの転籍社員と、高倍率の入社試験を突破して「他社でも通用するビジネススキルを身につけたい!」と入ってきた新卒・若手社員との認識のズレが推測される口コミもありました。少なくとも私は楽しんで働ける気がしませんね……おじさん対策大変そうですし。
「ホワイト/ブラック度」判定した結果は…
★★☆☆☆
ビジネスモデルは堅牢であり、利用者に価値提供もできている一方、企業風土が働く人にとって優しいものとは思えません。そのため、評価を下げました。非正規の方の過酷さは言わずもがなですが、正規雇用であっても、若手にとっては苦しい環境だと推察されます。
東京ディズニーランド自体は素敵なテーマパークです。私も何度か訪れたことがあり、そのたびに楽しい思い出をたくさん持ち帰ってきました。そんな場所で、辛い働き方をしている人もいると思うと、企業価値について考えさせられますね……。
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