結婚したら家はすぐ買うべき。都心の家選び、3つの新常識
マンションブロガーの、のらえもんです。20代の優秀な後輩たちと飯を食べると、スマホでいつも情報収集している感度の高い彼らは、とにかく「失敗をしたくない、人から賢いと思われる選択をしたい」という強迫観念に駆られている気がします。
何かを買うときには絶対に調べてから買いますし、食べログやGoogleマップの星評価を気にして店の予約をします。「コスパ」という3文字に異様に反応します。
そういうの、諦めちゃったらむしろラクになるのに、と思うのですが、私の若い頃も似たような考えだったので、これはもうこの世代に罹る熱病のようなものかもしれません。しかも今はスマホという最強の情報取得手段がありますしね。
さて、情報が氾濫する中で、いったい何が正解なのか? わからなくなって混乱している人をよく見かけます。今回のテーマは「20代社会人カップルの、住宅にまつわる3つの新常識」ですが、これは私の担当編集が20代既婚者でこのテーマを聞きたくなったからに違いありません。なお、この連載は東京勤務者向けに書いています。
家選びの新常識① 一生モノの住まいと思わない
住宅の購入は一生に一回、と思っていませんか? その考え方は実はもう古い。家族の増減に合わせて家を住み替えていくのが、都内の新常識になっています。
最初から「子どもは1人? いや2人? じゃあ、3LDKはマスト?」と考えてしまうと面積に比例して値段が上がっていきますし、不動産の購入は先延ばしになってしまいます。35年の住宅ローンが常識になった今日では、返済開始が早ければ早いほど人生の後半にラクになります。ですので、結婚したら、すぐに住宅購入するのが良いのです。
そして、地方と違って都内のマンションは価格の透明性も上がり、流動性(=換金性)が高くなっています。ですので、最初から一生住むものと無理して3LDKを買う必要はありません。同じ予算で、もっと都心寄りで駅から近い1L~2LDKの物件、できれば55平米から60平米くらいの物件を購入しましょう。
これには理由があります。「(1)60平米弱であれば住宅ローン減税を使えること」「(2)この広さであれば、買い取り手も多いこと」「(3)人口減少の世の中においても東京は依然として世界の中でも競争力を保ち、地価の底堅さが予測できる」ということです。ワンルームマンションは統計的に値下がり率が高く、住み替えのファーストステップには向きません。
また、たとえ子どもができてもすぐに個室はいりません。個室を欲しがるのは小学生に入ってからですので、特に手間がかかる幼少期は、親の交通利便性を優先したほうが資産形成に有利です。