デニーズに6時間いると追い出される?広報担当に真相を直撃
ドリンクバーに多彩なメニュー。気づいたら何時間もファミレスに居座っていた……なんて経験、誰にでもあるのではないでしょうか。近年では、電源やWi-Fiを設備するなど、ノマドワークに適したお店も増えています。
『ぼくは愛を証明しようと思う。』などの著作で知られる、元外資系金融マンで作家の藤沢数希さんがTwitterにて8月25日、ファミレスチェーン「デニーズ」を訪れた際の出来事を連続ツイートしました。
6時間で6000円以上を注文。すると…
先日、デニーズで昼前から夕方ぐらいまで原稿を書いていたんよ。で、夕飯時になって混んできたから、店長が来て、ワイは6時間ぐらいずっといたから、すいません、混んでいるので……、と追い出されたわけな。まあ、それはいいんやけど。これはいろいろと面白いわけなんよ。なぜか?
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) 2019年8月25日
「先日、デニーズで昼前から夕方ぐらいまで原稿を書いていたんよ。で、夕飯時になって混んできたから、店長が来て、ワイは6時間ぐらいずっといたから、すいません、混んでいるので……、と追い出されたわけな」
から始まる一連の投稿は、1500回以上リツイートされるなどネットで議論を巻き起こし、話題となりました。
藤沢さんは「もちろんひとりで長居するのが店にとって迷惑なことは、よくわかってる」と述べたうえで、この日もサラダ単品、ステーキ単品、サラダ単品、ノンシュガーのドリンク……すでに計6000円以上のメニューを注文。さらに追加でオーダーするつもりでいたとか。
今回はこの“ファミレスの長居問題”について、藤沢さんやデニーズに直接話を聞いてみました。
デニーズで感じた外資企業と日本企業のギャップ
藤沢さんは冒頭で紹介したツイートに続けて、
「店長は単に、いる時間で測って、ドリンクバー300円で2時間いる客でなく、ワイを追い出したわけなんよ。そこが、とても面白いのよ」
と投稿。この現象について、「公益セクターとか役所が、客を金で差別しない、というのはよくわかる。でも日本だと、民間セクターでも客を金で差別しないみたいなことってよくあって、たまに、“エッ”となる」「金払いの多寡で贔屓(ひいき)しないというのは日本人のモラルとして、すごく根深いものがある」と考察しています。
これについて、bizSPA!取材班は、藤沢さん本人に一連のツイートの意図を直接、聞いてみました。すると……。
「僕は何も、ファミレスでひとり6000円使う自分が、200円や300円のドリンクバーで何時間も粘っている人たちより上だとか、偉いとか、そういうことを思ったことはただの一度もありません。ただ、日本社会全体が、金儲けが嫌いというか、金払いの多寡によって、悪い意味で客を差別しないことは、外資系証券会社で学んだ倫理やモラルとはまったく違う、と日々感じます」(藤沢氏、以下同)
藤沢さんは外資系金融機関で勤務していたとき、「たくさん手数料を払う客を徹底的に優遇して、そうでない客を無視するように教育された」と言います。今回の一件では、日本企業と外資系企業の大きなギャップを感じたそうです。