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無能な上司のもとで成長するには「上司をルフィーか、さんまさんだと思って」働くべし

学び

「モノマネ」して自分でできるようになろう

 明石家さんまさんのモノマネで有名なホイケンタさんや、原口あきまさんは、モノマネするとそのキャラが言いそうなコメントやリアクションが自然に取れるようになるそうです。

「さんまさんなら、こんな時にどんなリアクションするか」
「さんまさんなら、こんな時にどんなコメントをするか」

 と、さんまさんになり切ることを繰り返すことで、さんまさんの思考回路を手に入れたそうです。

 ビジネスの世界でも一緒です。「こんなスキルを身に着けたい」と思える人になり切れば、簡単にその思考回路の「型」が身につくのです

「ホリエモンならこう言いそう」など、同じ会社や身近の人でなくてもかまいません。なり切って考えるうちに、近い思考回路を手に入れることができるのです。

 これをTTP(徹底的にパクる)と言います。パクる思考回路は芸能人でも、経営者でも、歴史上の人物でも構いません。自分のキャラに近いお手本になりそうな人の思考回路を狙いましょう。

割り切れば、ダメ上司の攻撃パターンが見えてくる

ボクシンググローブ

 キャラと割り切るとダメ上司の特性を客観視できるようなります。キャラにはパターンがあります。

書類は3回ダメだしするな」など、そのパターンを掴めば、どう対処すれば喜ぶか、速くラクに進められるかが見えてきます。

 3回ダメ出しする上司に完璧なモノを出すと「そもそも」と作業の前提からひっくり返したりして手戻りが発生します。

 わざと3か所、わかりやすい突っ込み箇所を用意すれば、そこを指摘して満足するので手戻りは最小限になるなど、パターンが見えたらしめたもの。対応策もおのずと決まります。

 そのうえで「ダメ上司含め、みんな旅の途中、成長の途中」と割り切りましょう。

 ルフィもサンジもスタートしたときより、エースを救えず空白の2年後の再開時の時は強くなったし、ビッグマムと対戦している今のほうがさらに全員がレベルアップしています。

 今の職場の仲間も同じようなものです。あなたも上司も含めて旅の途中であり成長の途中。旅は予定調和ではつまらない。

 何かトラブルがあって乗り越えたほうがいい思い出になるように、仕事もトラブルはみんなで乗り切ると、それぞれが能力値や経験値がレベルアップすると割り切るといいでしょう。

 心理的ストレスが一気になくなり、逆に愛らしく感じてきたらしめたものです。10年後にはすべてが思い出で経験値になっているので安心して割り切りましょう。

<TEXT/松本利明>

人事・戦略コンサルタント。外資系や日系の大手企業から中堅企業まで24年間、600社以上の人事や働き方改革に従事。『「稼げる男」と「稼げない男」の習慣』(明日香出版社)、『「ラクして速い」が一番すごい』(ダイヤモンド社)はベストセラー

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