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JR北海道の指定席「uシート」を体験。ゆったり快適な旅に

暮らし

実際に南千歳からuシートに乗ってみた

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快速〈エアポート〉の主力、733系3000番代

 2019年1月、指定席券520円を投資し、南千歳から快速〈エアポート185号〉札幌経由小樽行きの4号車指定席uシートに乗ってみた。

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731系、733系はロングシート(画像は前者)

 快速〈エアポート〉は733系3000番代が主力。自由席の721系は転換クロスシートに対し、733系3000番代はロングシート。その格差が大きく広がった。実際、ロングシートに乗ってみると、通路にキャリーバッグなどがズラリと並ぶ状態で、JR北海道の判断は間違っていないと思う。荷物置き場を設けても、すべて入りきらないのではないだろうか。

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733系3000番代uシート

 指定された8D窓側はデッキ寄りの席で、隣はイマドキ珍しい戸袋窓。乗降用ドアは片開きながら1150ミリで、2019年6月に引退した京浜急行電鉄2代目800形の1200ミリに匹敵する。また、指定席用の車両では異例の3ドア車で、快速〈エアポート〉運行時はデッキに限り、乗車券のみで利用できる。

 721系uシートと異なるのは、すべての座席と側窓の位置が一致することだ。それだけでも居住性が改善され、日が明るいうちは車窓を満喫できるだろう。少々気になるのは、旅客情報案内装置の左右に設置された「こちら側のドアが開きます」の表示。左右どちらかの乗降用ドアが開く前に点灯すれば、もっとわかりやすい。

 静かで落ち着いた雰囲気で過ごし、札幌に到着。次回乗車する機会があれば、新千歳空港―小樽間を乗り通し、車窓に広がる日本海を味わってみたい。

乗車券のみでuシートに乗れる列車

○室蘭本線室蘭―東室蘭間

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特急〈すずらん〉の大半は、789系1000番代で運転

 特急〈すずらん〉は、室蘭・東室蘭―札幌間を結ぶ列車で、室蘭―東室蘭間は普通列車として運転される。わずか7キロ、約10分ながら乗車券のみで特急形uシートの旅を楽しめる。

○札沼線(さっしょうせん)普通列車

 快速〈エアポート〉の一部列車は、途中から普通列車に変わり、uシートも自由席に変わる。また、全区間普通列車もuシートは自由席なので、人気が高い。

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今や“札沼線の顔”といえる721系6両車

 普通列車で乗車チャンスが高いのは、札沼線電化区間の札幌―桑園(そうえん)―北海道医療大学間(注:札幌―桑園間は函館本線を走行)。私が2019年1月に同区間の普通列車を利用したところ、日中は5編成でまわしており、uシートなしは1編成のみだった。

 乗りドクの理由は、快速〈エアポート〉用の733系3000番代導入により、721系6両車の一部は、札沼線にコンバートされたため。札沼線の電化区間は6両編成の列車が多く、減車や短編成化改造の必要性がないのである。また、733系3000番代が運用されることもある。

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札沼線の終着駅、新十津川

 なお、札沼線非電化区間の北海道医療大学―新十津川間が2020年5月7日付で廃止される予定だ(列車の運行は前日まで)。特に浦臼―新十津川間の普通列車は1日1往復しか運転されず、逆に話題を呼ぶ展開となった。この夏以降は、uシート+気動車の乗り継ぎで、札沼線の旅を満喫してみてはいかがだろうか。

<取材・文・撮影/岸田法眼>

レイルウェイ・ライター。「Yahoo! セカンドライフ」の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、ムック『鉄道のテクノロジー』(三栄書房)『鉄道ファン』(交友社)や、ウェブサイト「WEBRONZA」(朝日新聞社)などに執筆。また、好角家の側面を持つ。著書に『波瀾万丈の車両』『東武鉄道大追跡』(アルファベータブックス刊)がある

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