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普通列車グリーン車と特急、同額ならどっち? 知っておきたい長所と短所

コラム

50キロまで750円なら「特急 or グリーン車」どっち?

 全車指定席の特急〈ひたち〉〈ときわ〉〈スワローあかぎ〉は、50キロまでの特急料金が750円で、普通列車用グリーン車の平日料金と同額である。

グリーン車

常磐線の特急E657系と普通電車E531系

 特急のメリットは、特急券を購入すれば確実に着席できること。そして、目的地に早く着くことだ。特に常磐線特急のE657系は全席コンセントが備わっており、充電などができる。

グリーン車

E657系の普通車

 一方、普通列車用グリーン車のメリットは、運転本数が特急より多いこと。そして、簡素ながら車内販売があることだ(缶コーヒーなどを販売。弁当は扱われていない)。

 2019年3月16日のダイヤ改正で、特急の車内販売の取りやめが相次ぎ、話題となった。自販機のない車両だと、乗車前に購入するのが必須となる。普通列車用グリーン車は引き続き営業。グリーン車しかまわらないので、車内の巡回頻度も高い。

将来は中央快速線にもグリーン車を導入予定

 現在、首都圏の普通列車用グリーン車は、東海道本線、東北本線、高崎線、常磐快速線(E531系列車のみ)、横須賀線、総武快速線などで運行されているが、2023年度末の予定で中央快速線にも導入される。

グリーン車

中央快速線用のE233系

 中央快速線用車両のグリーン車連結に伴い、E233系は2両増結の12両編成で運転されるほか、2018年度以降、2023年度まで、普通車にトイレが設置される(トイレは2019年度末以降、順次使用開始予定)。

 このほか、横須賀・総武快速線用E235系が2020年度に導入され、順次E217系を置き換える見込み。JR東日本の普通列車用グリーン車では初めて、全席にコンセントを設置、無料公衆無線LANサービスの提供などを行なう予定だ。

グリーン車

E217系は登場から四半世紀を迎えた

<取材・文・撮影/岸田法眼>

レイルウェイ・ライター。「Yahoo! セカンドライフ」の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、ムック『鉄道のテクノロジー』(三栄書房)『鉄道ファン』(交友社)や、ウェブサイト「WEBRONZA」(朝日新聞社)などに執筆。また、好角家の側面を持つ。著書に『波瀾万丈の車両』『東武鉄道大追跡』(アルファベータブックス刊)がある

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