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ネットにさらされた個人情報はいくら払えば削除できる? 相次ぐ「バイトテロ」問題から考える

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 アルバイト店員の不適切動画が拡散され、批判が殺到した「すき家」の問題。これ以降、バーミヤン、セブン-イレブン、くら寿司などでも相次いで、アルバイトや従業員がインスタグラムなどのSNSに投稿した動画が炎上しています。

驚く男性

写真はイメージです(以下同じ)

 もちろん、不適切動画をあげること自体問題なのですが、なかには、動画を投稿した個人の氏名や経歴などのプライベートな情報がさらされてしまうケースも……その場合、拡散された個人情報を消すことができるのでしょうか?

ネットに流出した個人情報の削除方法は?

 すき家騒動だけではなく、1月に話題を集めた町田総合高校暴力事件の際も、教師に殴られた生徒をはじめとした関係者の個人情報が瞬く間に拡散されました。拡散した情報の中には氏名、電話番号など、「さすがにやりすぎなんじゃない?」といったものまであり、当人にとっては何がなんでも「消したい」と思うはずです。

 ネット上の個人情報削除を請け負う弁護士事務所も数多くありますが、削除するまでのハードルは決して低いとは言えないようです。

 グラディアトル法律事務所の清水祐太郎弁護士に話を伺いました。

「まず、弁護士に依頼をして削除請求する方法は、主に4種類あります。比較的簡易なものは、2つあります。1つ目がウェブサイトやSNSにある違反報告やお問い合わせフォームから、弁護士が法的観点を踏まえて削除請求するという方法で、2つ目が一般社団法人テレコムサービス協会が作成した書式(テレサ書式)の中にある『侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書』を使用して、投稿の削除を請求するという方法です」(清水弁護士、以下同)

法律事務所は着手金として最低5万円から

すき家炎上騒動

画像:すき家HP

 

 清水弁護士に、項目ごとに順を追って解説してもらいました。

「まず、1つ目の弁護士が削除請求する方法は、裁判所を利用する場合に比べ、簡単な手続きで行うことができ、弁護士が介入することでウェブサイトやSNSの管理者が比較的早く削除に対応してくれるというメリットがあります。ただ、強制力はないため、管理者に無視をされてしまうこともあります」

 この方法で弁護士に依頼するとなると、果たしてどれくらいの費用がかかるのでしょうか。

「もちろん依頼する法律事務所や、削除したい件数や削除請求の方法にもよりますが、一般的に着手金として最低5万円程度、削除ができたときの成功報酬として5万円から費用がかかります」

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