上司の「ドヤ顔訓示」との向き合い方。要注意は“本田圭佑”課長?
厄介な「本田圭佑課長」との付き合い方とは?
ただ、すこしだけ本田圭佑課長をほめておこう。
このようにカッコつけて何か言おうとして滑るのは、努力しようという意志が感じられるので、まだいい。企業人としてうんざりするのは、言うことが受け売りだらけという経営者や管理職ではないか。
会社員時代、引いたのは副社長の全社朝礼でのスピーチが日経の社説そのまんまの受け売りだったことだ。もっとも、多くの社員はそれに気づかず、「副社長、勉強している」という空気さえ流れていたのが印象的だった。
同様に、経営者や管理職のスピーチでは、彼らが尊敬する経営者や著者などの引用というか、盗用がよく見受けられる。引用元を明記するならまだいいが、あたかも自分の言葉のように語るからタチが悪い。松下幸之助、本田宗一郎、ドラッカーなどの言葉は前もってチェックしておこう。
このように、本田圭佑課長が何か話し始めたら、間違っている点をちゃんとメモし、面白がろう。ただ、社内はともかく、社外でも言い出したら迷惑なので、やんわりと間違っている点を指摘しておこう。
他にも、気合と根性だけの松岡修造部長、やっていることのスケールが大きすぎて理解不能な前澤友作社長などがいるが、とにかくこのシーズンは「有り難い訓示」をひたすら傍観し、面白がろう。花粉症もふきとぶはずだ。
<TEXT/常見陽平>