落合陽一が説く、新時代を生き抜く方法「水を飲みながら走るマラソンランナーのように学べ」
人間の寿命が飛躍的に伸びる「人生100年時代」に突入するこれからの日本。生きるためには、どのような知識や技術が求められるのでしょうか?
筑波大学の准教授やメディアアーティストとしても活躍する落合陽一さんは新刊『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる 学ぶ人と育てる人のための教科書』(小学館)のなかで「これまで以上に学びが重要になってくる」と説きます。
本書には若い世代にも役立つ、これからの時代を生きるため「学び」のエッセンスが解説されています。
最も分かりやすく書かれた指南本
さまざまなメディアで積極的に発言している現代の論客の一人である落合陽一さん。
彼の活動は多岐に渡っており、その思想を理解するのは容易ではありません。しかし、本書は誰にでも分かりやすいよう、実体験をふんだんに交えながら書かれています。
本書では、これからの時代は、今まで常識とされていた働き方や、企業の在り方、お金の価値、人生計画など「ありとあらゆる価値観が様変わりする」と述べられています。
100歳まで生きるのが珍しくない「人生100年時代」がじきに到来すると言われる現在。誰かが言ったことを盲目的に信じるのではなく、正しいことは何かを自分自身の頭で考えられる人間が人生を豊かにできるというのです。
新しい価値を提供できる人材になるために
世間一般の考えでは、勉強を一生懸命するのは大学生までで、社会人になったら仕事をする、勉強はしなくてもよい、と思いがちです。しかし、「その考え方は通用しなくなる時代がすでに来ている」と本書は述べています。
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これまでは、受験戦争に勝ち抜いて、偏差値の高い大学に入学し、一流と言われる大企業に就職することで、高年収のレールに乗ってしまえば安泰という人生のロールモデルがありましたが、現在は法人よりも個人の寿命のほうが長い時代です。これまでのような人生計画は、長さにおいても働き方においても意味をなさない時代になると思います(本書、P9)
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当然のことではありますが、人生は学校を卒業してからのほうが長いため、技術革新のスピード飛躍的に上がった世界では、次々に新しい技術が誕生し、私たちもそれを学び、習得しなければなければならないのです。
そのような現代を生きるには、学ぶことをライフスタイルとして、新しい知識を取り込めるか、新しい価値を提供し続けられるかが鍵であり、「学び」は何より重要性なのです。