ノーベル賞受賞者は、東大・京大どちらが多い?3位は意外な大学が猛進中
免疫に関するPD1など、分子の働きを研究していた京都大学名誉教授の本庶佑さん(76歳)が、10月1日にノーベル医学・生理学賞を受賞しました。
彼がおこなっていた研究によって、従来のガン治療とは異なる治療法が発見されたことが受賞の理由です。
日本では、東京大学と京都大学が、受賞者数を競っていると言われるほど、この2つの大学の出身者が突出してノーベル賞を受賞しています。実際には、どちらがより多くノーベル賞を受賞しているのでしょうか?
数では東大が1位。追い上げる3位は名古屋大学
ノーベル賞受賞者が1つ以上の学位(学士号・修士号・博士号)を取得した大学で見ると、もっとも受賞者が多い大学は、東京大学で、11人となり国内最多でした。内訳は、物理学賞が5人、化学賞が1人、生理学・医学賞が2人、文学賞が2人、平和賞が1人となっています。
次いで多いのは京都大学は7人で、その内訳は物理学賞が3人、化学賞が2人、生理学・医学賞が2人となっています(うち一人が本庶佑さん)。
そして意外なことに名古屋大学が、京都大学に迫る6人のノーベル賞受賞者を輩出しているのです。その内訳は物理学賞が4回、化学賞が2回です。
とくに今世紀に入ってから6人のノーベル賞受賞者を輩出しており、近年、目覚ましい躍進を見せています。
もっとも、学部卒業だけに限ってみると東京大学は8人で、京都大学は7人とその差はさらに縮まり、優劣はほとんどないと言えるのではないでしょうか。
日本人初のノーベル賞受賞者は京大
ちなみに、日本初のノーベル賞受賞者は京都帝国大学の湯川秀樹氏です。
原子核内部において、陽子や中性子を互いに結びつける中間子の存在を理論的に予言し、後にその理論の正しさが証明されたことにより、受賞が決定しました。
彼がノーベル物理学賞を受賞したのは、敗戦で悲嘆に暮れていた1949年のこと。日本人初のノーベル賞受賞者として、久々の明るいニュースとして国中が彼の受賞を喜んだそうです。