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「ゲーム=悪」なのか。元“ゲーム漬け”だった医師らが語る、誤解と真実

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 コロナ禍でますますデジタルゲームの需要が高まっている。しかしデジタルゲームには「ゲーム依存症になる」「視力が落ちる」などの悪い噂がつきまとう。それらはどこまで立証されているのだろうか。2021年11月20日にデポルターレ主催で開催されたクロストーク「教育×医療×ゲーム」では、ゲーム依存やその治療についてディスカッションが行われた。

ゲーム脳

左から、竹谷彰人さん、阿部智史先生、中藤寛人さん

 登壇者は、株式会社DEPORTAR(デポルターレ)取締役の竹谷彰人氏@akitotakeya)、医師であり一般社団法人Dr.GAMES理事の阿部智史氏@_dr_games)、フリースクールもえぎ代表の中藤寛人氏@hiikun_family)だ。長年ゲームにハマって、現在はゲーム×医療で人々を健康にする活動を行なっている阿部医師が「自分は努力できない駄目な人間だ」と感じていた日々からの転機、そして「ゲーム脳の誤解」について語る。

ゲーム×医療で人々を健康にする活動

竹谷彰人(以下、竹谷):まずは自己紹介から。私は生まれてから36年間ゲームをし続けて今に至ります。主催をしているデポルターレはeスポーツの企画・イベント会社ですが、それとは別に東京でイラスト制作会社ミリアッシュの代表をしています。

阿部智史(以下、阿部):高校後半からかなり本気でゲームを始め、大会に出ていました。周囲には大学進学すると言いながら勉強せずにゲーム三昧。高校卒業後はファミレスなどでバイトをしながら、ゲーム漬けの生活を2年半送りました。その後一念発起し、勉強をして医学部に入り医師になりました。

中藤寛人(以下、中藤):現在は岡山大学に在学中です。僕自身、高校時代に不登校を経験しました。また妹も高校時代に不登校になり苦しんでいた姿を見て、兄として支えていた過去もあります。この時の想いがきっかけとなり、フリースクールを立ち上げるに至りました。

ゲーム時間を全部勉強時間にする決意

ゲーム脳

2021年11月20日に開催されたクロストーク

竹谷:阿部さんの経歴は目を惹きますが、なにがきっかけだったのでしょうか。

阿部:転機の理由は2点。1つ目はファミレスで店長から正社員を薦められたこと。2つ目は、自分が大会に出ていた『ボンバーマンオンライン』が終わってしまったこと。ファミレスの正社員になるか、別に熱中できることを探すか悩んだ結果、勉強しようと思ったんです。

竹谷:そこがすごいです。穴が開いたときに「じゃあ違うゲームをやろう」という道もあったのでは?

阿部:当時、僕は掲示板「2ちゃんねる 無職・だめ板」の住人でした。無職ではないけれど「自分はだめだ」という自覚があり、掲示板で仲間と交流していたんです。掲示板の仲間たちと話していたら「君はまだ若いし、なんでもできるよ」と言われて。他の仲間たちも頑張っているのを見て、自分も頑張ろうと思いました。ゲーム時間を全部勉強時間にする決意をしたんです。

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