実話ベースの必見ドラマ&映画4選。『光のお父さん』から『新聞記者』まで
コロナ禍に生活するようになって2年余り。感染拡大、緊急事態宣言、変異株など、ちょっと前までSFにしかなかったような言葉が、日常に溢れている。そんな世界に生きている今、実話ベースで製作されたドラマや映画のなかに、見えてくるものとは?
ドラマ、映画を愛するライター、さわだ(@sawadachann)が確かめます。(以下、さわだ氏寄稿)。
ゲーム、アイドル、報道、麻薬、の4ジャンルから
なんの前情報もなしで映画やドラマを鑑賞し終わった後に、実話を元にした作品と知って驚いたことはないだろうか?『シンドラーのリスト』『冷たい熱帯魚』『アメリカンスナイパー』『ターミナル』『フラガール』……数え上げればキリがない。「事実は小説より奇なり」なのだ。
昨年末は、ビートたけしの自伝的エッセイを元にした『浅草キッド』が話題を呼んだ。
ゲーム、アイドル、報道、麻薬、の4ジャンルから実話を元にしたドラマ・映画を4本紹介したい。
父と子のオンラインゲーム
【ファイナルファンタジー XIV 光のお父さん】
配信:Netflix、Amazon Prime Video 他
オンラインゲーム『ファイナルファンタジーXIV』をプレイしていた青年(マイディー)のブログが原作となったドラマ『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』(MBS/TBSドラマイズム)。
仕事一筋の博太郎(大杉漣)は、ある日、突然会社を辞めてしまう。父とすれ違い気味だった息子・光生(千葉雄大)は、退職祝いとして自分がプレーしているオンラインゲーム『ファイナルファンタジーXIV』をプレゼント。正体を隠してゲームの中で近づくと、博太郎の秘密を知ることになる。
まず、不器用で何も語りたがらない博太郎が夜な夜なゲームにハマっていく時点で面白い。博太郎にどうにか近づきたい光生だが、慣れないゲームに苦戦する博太郎は、思ったような行動を取ってくれない。
なんとかフレンド登録に成功しても「着替えの仕方がわからないからゲームを辞めてしまう」「キーボードが壊れて会話ができなくなる」「妻による『ゲームは1日1時間』という指令」など、様々な困難が襲いかかる。
不器用な父に手を焼いているつもりでいるけど、不器用なのは光生も一緒。見た目はまるで違うのに、大杉漣と千葉雄大がそっくりな親子に見えてくるから不思議だ。ゲーム内でも現実でも少しずつ近づいていく関係性が微笑ましい。親としても、子供としても、大事な何かに気づかせてくれる。『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』もNetflixなどで配信中。