数十万円でUSBメモリを…若者を狙う「投資詐欺」が急増中。18歳が特に危ない
2022年4月1日から、成年年齢が18歳に引き下げられます。実生活には影響が少ないように思えるかもしれませんが、18歳になったばかりの新成人を狙うオオカミたちがいるはずです。口約束も契約になる世の中。新成年はどのようなことに気をつければいいのでしょう。
消費者庁の資料によると、成年歴の浅い20代に多い「もうけ話」「美容」などの消費生活相談が列挙されています。今回はそのうちの1つである「もうけ話」関連についてお伝えします。
「もうけ話」トラブルが激増中!
1つ目は「情報商材」です。ある若者Aさんは、このUSBメモリの情報を買えば絶対儲かる、などと説得され高額の「情報」を買うことになりました。USBメモリの中身はありふれた投資の情報しか入っていません。そんなUSBメモリを買うのに数十万円必要になり、お金を借りて支払いました。
儲かるような情報ではなく、Aさんは借入れの返済に窮することになりました。商材を紹介すると、数万円もらえると聞いて友人に紹介。友人もAさんと同じくお金を借りてUSBメモリを購入しました。
消費者庁の資料では、情報商材の相談は2015年に296件の相談がありましたが、2020年には2886件と、10倍近くに増えています。ネットでの情報購入や友人知人からの情報購入など、いろいろなケースがあるでしょう。情報商材の見極めは困難ですから、営業されても取り合わないことが正解です。
もし、断りにくい状況なら、「親に相談する」ために資料をもらいたいと伝え、後で商品名や社名などを調べるといいでしょう。インターネット検索で様々な評判をチェックし、それでも理解ができなければ、消費相談センターに相談してみるのもいいでしょう。
注意すべき2つ目の商品「暗号資産」
ビットコインやイーサリアムなどが代表的な暗号資産ですが、近年は詐欺的な暗号資産が散見されます。また暗号資産詐欺の派生型として、出会い系サイトやマッチングアプリで出会った人から暗号資産への投資の勧誘を受けるケースがあるようです。消費者庁によると、暗号資産関係のトラブルは2015年の71件から2020年の678件と、相談件数は情報商材と同様に10倍に迫る勢いで増えています。
「絶対儲かる」と言われて投資してしまい、返金されない、出金できないなどの問題が起きています。出金のための経費として追加でお金を要求され、2回騙されるケースもあります。
確認すべき点としては「暗号資産交換業者」として登録されている会社かどうかです。無登録であれば、間違いなく詐欺です。仮に登録してあると言われても、本当かどうか疑わしいですから、まずは名刺や資料を受け取りましょう。